うちの子、発達障害かも? ~基本的な特徴と考え方~

最終更新日: 2024年3月25日 by syounikaonline

miki

園や学校でよく友達とトラブルになる、忘れ物をする、担任から頻繁に連絡がくる・・・。そんな我が子をみて、「うちの子、発達障害かも?」と思ってしまうことはありませんか?
最近、発達障害に注目が集まっています。園や学校に適応できない子、子育てに手のかかる子に多いと言われていますが、でも発達障害って何か、よくご存じない方も多いのではないでしょうか。
発達障害は、大きく3つに分けられます。

1. 自閉スペクトラム症(ASD)は社会性、コミュニケーション、想像力に問題があります

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ASDは、いわゆる自閉症やアスペルガーを含む大きな分類です。特徴としては、(1)社会性の問題、(2)コミュニケーションの問題、(3)想像力の問題の3つが挙げられます。

(1)社会性の問題では、他人に興味がなかったり、自分の世界観の中に「他人」という存在がいなかったりします。

(2)コミュニケーションの問題では、他人と意思疎通を図るための言語や身振り手振り、しぐさなどのスキルが自然に身につきにくいことがあります。

(3)想像力の問題では、他人の立場や気持ちを想像したり、概念的・抽象的な思考をしたりすることが苦手です。その結果、クラスメートに興味を持てず孤立してしまったり、自分の気持ちを整理して伝えることができなかったり、あるいは友達の気持ちが分かなかったりしてトラブルになることがあります。

2. 注意欠如・多動性障害(ADHD)は衝動性の高さが特徴です

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ADHDは日本語の名称にもあるように「注意が散漫」であることと「多動」であること、それに加えて「衝動性が高い」という3点が特徴です。そのため、幼児であればスーパーでいなくなる、なかなか支度ができるようにならない、園で友達と喧嘩になる、あるいは学童であれば忘れ物をする、授業に集中できない、指示が入らない、すぐに手が出るといった問題行動が多発します。

3. 学習障害(LD)は読み書きや計算が苦手です

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LDは、知能に問題がないにも関わらず、読み書きや計算ができない障害です。他の能力には問題がないことが多いため、やる気の問題と誤解されがちです。

ご紹介したように、発達障害はまわりから見ても障害かどうか分かりづらいことがよくあります。身体の障害と違って見た目では判別がつかないですし、できる人には「なぜできないのか理解できない」ことが多い障害です。

まずは子どもがどう感じ、何を考え、どうしたいと思ったのか、丁寧にひも解いていく必要があります。とんでもない行動に見えても、その子なりの考えや理由があって行動に至っているのです。

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの発達に関わる問題を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 三木崇弘)

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