最終更新日: 2024年4月12日 by syounikaonline
インフルエンザが疑われたとき、鼻の奥を綿棒でぬぐう検査をされることが多いと思います。少し痛い検査なので、できるだけ正確な結果が出るタイミング、方法で行いたいですよね。結果をどう解釈したらよいのか、結果をより正確にするにはどうしたらよいのか、この記事でお伝えします。
1. 結果が陽性の場合はまず正確ですが、陰性の場合は不正確なこともあります
インフルエンザの検査結果が陽性と出た時はまず正確といえます。現在日本で広く行われている検査では、95%以上の正確さで「陽性=インフルエンザ」とされています。
陰性と出た時の解釈は少し難しいです。「本当はインフルエンザにかかっているにも関わらず、陰性と出てしまう」割合は、10〜40%とされています。(注1)
2. 38度を超えて12時間以上経ってから検査を受けましょう
「熱が出たのでインフルエンザを疑ってすぐ病院に来ました」とおっしゃる保護者の方に外来で出会うことがあります。心配される気持ちはとてもよくわかります。ただ、発熱からの時間が短いと正確な検査ができないことがあります。もしお子さんが極端にぐったりしていなければ、正確な検査のために、体温が38度を超えて最低12時間経ってから検査を受けることをおすすめします。
3. 鼻をかむ方法より鼻の奥を綿棒でぬぐう方法の方が正確です
「インフルエンザのかけら」は鼻の奥に多く、インフルエンザのかけらが多ければ多いほど、検査結果は正確になります。そのため、インフルエンザの検査はふつう鼻の奥を綿棒でぬぐいます。
どうしても鼻の奥をぬぐうのが苦手な場合は、鼻をかんで出た鼻水を検査に用いることもあります。しかし、こちらの方法では含まれるインフルエンザのかけらはどうしても少なくなってしまうため、正確さは落ちます。医師たちは少し痛い検査とわかりつつも、できるだけ正確な結果をお伝えしたい思いで鼻の奥をぬぐっています。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
小児科オンラインはこれからもお子さんのインフルエンザに関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 橋本直也)