「小学生のおねしょ」どうしたらいい?

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小学生になってもおねしょがあるんだけど、自然によくなるの?学年があがると学校でお泊まりもあるし、ちょっと恥ずかしくて周りの人には相談しづらくて…。おねしょは何歳まで様子をみていたらいいの?原因や治療法はあるの?

そんなちょっと周りの人には聞きづらい悩みに夜尿症診療ガイドライン2016に沿ってお答えします。

1. 何歳までおねしょをするの?

赤ちゃんの頃は、まだ膀胱が小さく、しかも昼夜の区別なく尿がつくられるので、夜も昼間と同じように尿をします。成長とともに、膀胱が大きくなって尿をためられるようになります。さらに夜に尿を減らすホルモンの働きが発達してくるため、夜寝ている間にはほとんどトイレに行かなくてすむようになってきます。

おねしょのあるお子さんは、幼稚園の年長で約15%、小学校3年生で約8%、小学校5〜6年生で約5%であり、30人のクラスであれば、 1クラスに2〜3人程度と言われています。

5〜6歳以降になってもおねしょが続いている場合は、ただ様子を見ているだけではその約半数が高学年になってもおねしょが続く可能性があるとされています。

5歳以降になっても月に数回以上おねしょをするときには、「夜尿症」(やにょうしょう)として、病院で治療をするのが望ましいでしょう。

2. 夜尿症はお子さんの性格や保護者の方のしつけが原因ではありません

夜尿症の原因は、お子さんの性格や保護者の方のしつけの問題ではありません。原因はさまざまですが、尿をためる膀胱の大きさと、夜眠っている間につくられる尿の量のバランスが悪いことが、夜尿症の主な原因です。

3. 治療の基本は生活習慣の改善、夜中に起こすのは悪影響

夜尿症治療の基本は、生活習慣の改善です。生活習慣を改善するだけでも、約2~3割のお子さんのおねしょがなくなると言われれています。生活習慣の改善だけで効果が不十分な場合には、お薬による治療や夜尿アラームといった装置を用いた治療が行われます。

おうちでは早寝早起きという規則正しい生活を心がけ、寝る2~3時間前には夕食を終わらせるようにしましょう。また、夕食以降の水分摂取はコップ1杯程度までに控えること、寝る前に必ずトイレに行くことを習慣化することも重要です。

一方、お子さんを夜中に無理に起こしてトイレに行かせるのは、治療に悪影響です。眠るリズムを崩して尿の量の調節や膀胱の働きが悪くなったり、寝ている時間に尿をする習慣がつき、おねしょが治りにくくなってしまいます。

正しい治療を行うことで、何もせずに様子をみるよりも約3倍夜尿症を治すことができるとされています。小学校低学年で生活指導などの夜尿症の診療を開始することで、宿泊行事の増える小学校高学年までに夜尿を卒業することも可能となります。

まれに生まれつき腎臓の作りが小さかったり、構造が異常なことが原因で、尿を濃くすることができず、おねしょをしていることがあります。この場合には、治療法やその後の経過がまったく異なります。夜尿症のお子さんは一度は超音波で腎臓の大きさや形を確認し、腎臓の異常で夜尿をきたしているのではないことを確認してもらいましょう。

4. おねしょをしても叱らないで

小学生になってもおねしょが続いていると、お子さん自身がおねしょを恥ずかしい失敗と感じるようになります。本人が気にしないふりをしていても、自信をなくし、コンプレックスを持つようになります。本人の性格が弱いから、ご家族の育て方が悪いから、などは関係ありません。決して怒ったり責めたりしないでください。「おねしょは必ず治るのだ」ということを話し、安心させ、おねしょがなかった日にはほめてあげてください。家族のみんながサポートしてくれているのだとお子さんが感じること、自分で治そうというやる気をおこさせることがとても大事です。

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

夜尿症診療ガイドライン2016から引用していますので、詳しくはそちらもご参照ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの腎臓に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 佐藤舞