最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
赤ちゃんのお顔や体に赤いアザが出来て、イチゴ状血管腫(乳児血管腫)だと言われたことはありませんか。どのようなものでどんな時に治療が必要なのかご紹介します。
イチゴ状血管腫(乳児血管腫)とは未熟な毛細血管が増殖した良性の腫瘍です
イチゴ状血管腫(乳児血管腫)は、「赤アザ」の一種で、生後2-3週から遅くても生後3か月までに皮膚に現われます。未熟な毛細血管が増殖する良性の腫瘍で、徐々に大きくなり生後6か月から1歳で最も大きくなります。大きさは数mmの小さなものから10cmを超えるものもあり、盛り上がってブヨブヨするものもあります。2歳頃より自然に小さくなり、7歳までにはほとんどの場合わからない位になります。多くは治療の必要がなく自然に消えるのを待っていて良いものです。
「7歳以上」または「特定の部位」の場合は治療が必要です
7歳を過ぎてもイチゴ状血管腫(乳児血管腫)が残っている場合、それ以上待っていても自然に小さくなることは少ないので治療を考えます。
また、生後1歳未満でも耳、鼻、口、まぶたに血管腫がある場合、聴力、呼吸、哺乳や食事、視力に問題がでることがあるため治療をすることがあります。巨大なものも、部位によって治療します。
イチゴ状血管腫(乳児血管腫)の治療法は様々です
イチゴ状血管腫(乳児血管腫)の治療法にはいくつかの方法がありますが、治療の時期や大きさ、場所、緊急性により異なります。スポンジによる圧迫、レーザー治療、手術による切除、ステロイド薬の内服や局所注射、β遮断薬の内服などがありますが、それぞれに良いところと副作用の注意点があり、適応を相談して治療を選択します。特に、β遮断薬は生後半年以内に開始すると効果が高いといわれていますので、イチゴ状血管腫(乳児血管腫)が気になるときは早めに受診しましょう。
赤ちゃんの皮膚にアザを見つけたら将来残ってしまうのか、成長や発達に影響がでないか、心配になることもあると思います。アザにも様々な種類がありますので、気になったら一度小児科オンラインの医師やかかりつけの小児科、または皮膚科にご相談ください。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
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(小児科医 竹下淳子)