子どもに多い紫斑が現れる病気〜IgA血管炎をご存知ですか?

IgA血管炎(アイジーエーけっかんえん)は別名はヘノッホ・シェーンライン紫斑病やアナフィラクトイド紫斑病とも言われる、全身の小さな血管が炎症で荒れてしまう病気です。全身に影響があるため様々な症状が出現しますが、特に発疹の一つである紫斑(しはん)や腹痛がよく出現します。3-15歳のお子さんに見られることが多く、大人では少なめです。今回はこのIgA血管炎に関して簡単にお伝えします。

IgA血管炎の原因は未解明ですが、一部は感染がきっかけで発症します

残念ながらIgA血管炎の原因はまだ解明されていませんが、IgA血管炎になったお子さんの約半数はその直前にかぜなどをひいていたことがわかっています。特に溶連菌感染との関係が強いとされています。

主な症状は紫斑、関節痛や腹痛です

IgA血管炎ではほとんどの場合は手で触れる紫斑(赤い斑点でわずかに膨らんでいることが特徴)がももやひざ、足、お尻などにできます。

関節痛も多くのIgA血管炎のお子さんに見られますが、場所はお尻、膝、足首などの関節に限定されることが多いです。

約半数のお子さんで腹痛が見られ、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。まれにですが、消化管出血や腸重積が起こることもあります。

また、紫斑が出てから約1か月くらいで血尿やたんぱく尿が見られることがあります。これは腎臓の血管が炎症のためダメージを受けることによります。たんぱく尿が長く続くと腎臓の機能の低下が起きてしまいます。

IgA血管炎は多くの場合は自然に改善します

紫斑や関節痛はほとんどの場合で自然に症状が改善していきます。アメリカのデータでは紫斑は10日、関節痛は3日以内で改善するとの報告もあります。

ただし、腹痛がひどい場合は、超音波検査で腸重積などの合併がないかを確認したり、症状をやわらげる治療のために入院が必要となることもあります。

また、これらの症状が改善した後は、たんぱく尿など腎臓の機能の低下を示す症状が現れないか、しばらくは尿検査を続けていかなければなりません。腎臓の機能が低下してくるようであれば、腎臓について専門的な検査や治療を行うことになります。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの血管、皮膚・発疹、腎臓に関する情報を発信していきます。

(小児科医 田中俊之