BCGを接種したところが赤くなったら結核??ー結核予防「BCGワクチン」の基礎知識

結核は結核菌が人から人へ感染することで発症します。日本の結核患者はかなり減りました。しかし、約17000人(平成29年)の人が毎年新たに結核患者として登録されていて、決して消え去った病気ではありません。結核に対する抵抗力はお母さんからもらうことができないので、生まれたばかりの赤ちゃんや乳幼児もかかることがあります。この結核を予防するためにBCGワクチンがあります。今回はBCGワクチンの基礎知識についてご紹介します。

乳幼児の結核は重症になってしまいます

乳幼児の場合、大人に比べて免疫力が弱いので結核に感染して発症すると重症になってしまうことが知られています。また、結核と言えば結核菌が肺で増殖する肺結核が有名ですが、乳幼児は肺以外にも全身の結核感染症(結核菌による髄膜炎など)になりやすいことも知られています。

結核予防のため生後5〜8か月未満にBCGワクチンを接種しましょう

BCGワクチンはウシの結核菌を弱毒化(弱くし無害化)した生ワクチンです。そのため、BCGワクチンを打つことでヒトの結核を発症することはまずありません。しかし、弱毒化した結核菌とはいえやはり生きている菌が含まれた生ワクチンなので、生まれたばかりの赤ちゃんには基本的に打ちません。

結核を予防するために1歳になる前(推奨は生後5〜8か月未満)に、BCGワクチンを細い9本個の針がついたスタンプ方式で腕の外側に2か所接種することが、予防接種法で決められています。

1回打つことで10-15年は効果があり、一般に肺結核の発症を5割、全身の結核感染症を6〜7割予防できると報告されています。

接種部位が10日以内に腫れたりうんだりしたら相談してください

BCGワクチンを接種したところに接種後10日頃に赤いポツポツができ、一部に小さいうみ(黄白いうみ)ができることがあります。この反応は接種後4週間頃に最も強くなりますが、その後はかさぶたができて、接種後3〜4か月頃には治って小さな痕が残るのみになります。これは異常な反応ではなく、BCG接種により免疫力がきちんとついた証拠です。

また、接種した腕側のわきの下のリンパ節が腫れることがありますが、これもBCGワクチンの正常な反応であることがほとんどです。

ただし、お子さんが知らないうちに結核にかかっていた場合は免疫の反応によって接種後早い段階(3〜10日以内)で赤く腫れたり、うみができたりする現象が起こることがあります。これをコッホ現象といいます。

このような症状が現れた時は接種を受けた医療機関、あるいは集団接種の場合は市町村の予防接種担当課に相談してください。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの感染症、予防接種に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 大谷勇紀