公開日: 2025年4月28日
お子さんが生まれると、「うちの子は食物アレルギーになるのかな」と、どうしても不安になりますよね。予防できるものなら予防したい!そんな皆様に、食物アレルギーの予防方法の正しい知識についてお話しします。
生後1ヶ月頃より前からスキンケアをはじめましょう

「アレルギーマーチ」という言葉をご存知ですか?これは、小さいうちにアレルギーを発症すると、その後次々に他のアレルギーも発症しやすくなる傾向のことです。生まれてすぐに、一番初めにできる予防法は「スキンケア」です。乳児湿疹が出やすくなる生後1カ月頃よりも前から対策を始めるのがおすすめです。
なぜスキンケアがアレルギー予防になるの?

現在、日本アレルギー学会をはじめ、アレルギー研究の分野では、食物アレルギーについて「二重暴露仮説」という考え方が提唱されています。
二重暴露仮説とは、簡単にいうと、次の2つのポイントを指します。
1.肌が荒れていると、アレルギーの原因となる食べ物が肌から体に入り込み、体がこれを異物と勘違いして、アレルギー反応が起こりやすくなる。
2.早い段階で食べ物を口から摂取することで、消化管が「これは食べ物だ」と正しく認識しアレルギーの発症を予防する。
つまり、アレルギーの原因となる食べ物が肌から入ればアレルギー発症に、腸から吸収されればアレルギーの予防に、どちらにもなりうるのです。そのため、スキンケアで赤ちゃんの肌を健康に保つことが、アレルギー予防の重要なポイントとなります。
さらに詳しく知りたい方は、「赤ちゃんの食物アレルギーはどうしたら予防できる?〜スキンケアで湿疹を予防しておきましょう〜」も参照ください。
アレルギー予防はできる範囲で取り組みましょう

とはいえ、どんなに頑張ってスキンケアを続けても、アレルギーの原因となる食べ物が赤ちゃんの肌に触れないように丁寧に掃除をしても、残念ながら100%予防できるわけではありません。あくまで発症のリスクが低くなる、というだけです。お子さんの食物アレルギーが発症しても、保護者の皆さんのスキンケアが不十分だった、とは決して考えないでくださいね。
できる範囲で無理なく、食物アレルギーの予防のためにもスキンケアをしていきましょう。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ小児科オンラインでご相談ください。