注射?それとも鼻スプレー?インフルエンザワクチン、どちらを選べばいい?

公開日: 2026年4月10日

2024年より、鼻スプレー型の新しいインフルエンザワクチン(製品名:フルミスト点鼻液)が発売されました。

選択肢が増えましたが、インフルエンザワクチンの時期が近づくと、どちらを接種すればよいか悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。

「痛いのはかわいそう」「本当に効果はあるの?」
注射と鼻スプレー、違いを知れば迷いはかなり減らせます。

効果と実績で選ぶなら?―注射ワクチンの特徴

注射のインフルエンザワクチンは、長年使われてきた最も標準的で実績のある方法です。

年齢や基礎疾患に応じて幅広く接種でき、効果や副反応に関するデータも豊富です。「長年使われてきた安心感を重視したい」「持病がある」お子さんには選びやすい選択肢といえます。

一方で、注射の痛みが避けられない点、13歳未満では2回接種する必要がある点、有効期間が5か月程度とやや短い点はデメリットです。

痛くない選択肢 ―鼻スプレーのメリットと注意点

フルミストは、鼻にスプレーして接種するタイプの、痛みのないインフルエンザワクチンです。

注射が苦手なお子さんにとって、心理的なハードルが低いのが最大の魅力です。鼻の粘膜で免疫を作るため、感染予防効果が期待されており、有効性は注射ワクチンと同程度とされています。また有効期間は半年~1年とされ、流行シーズンを通して効果が持続します。

ただし、年齢制限があることや、喘息や免疫不全など一部の基礎疾患がある場合は使用できないことがあります。接種できるかどうかを事前に確認することが重要です。

副作用として、鼻水や咳などの風邪症状や、時に発熱が出ることがあります。

また、一般的には注射ワクチンより費用が高くなります。

「どちらが正解?」はない ―子どもに合うワクチンの考え方

注射と鼻スプレーに、絶対的な優劣はありません。

年齢、基礎疾患の有無、過去の副反応、注射への恐怖心、抗インフルエンザ薬の内服からの間隔などによって、適した選択は変わります。

注射ワクチンは、実績や長年使われてきた安心感を重視したい場合、喘息などの基礎疾患がある場合に向いています。

鼻スプレーは、痛みを避けたい場合、1回で接種を終えたい場合、有効期間を長めに保ちたい場合に、魅力的な選択肢となります。

「注射が怖くて毎年大泣きする」「より慣れた方法を選びたい」など、家庭ごとの事情はそれぞれ異なります。大切なのは、「どちらが良いか」より「どちらがわが子に合うか」を、正しい情報を知ったうえで選ぶことです。

迷ったら医師に相談し、お子さんに合う方法を一緒に選ぶのが一番安心です。

<参考文献>
日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会. 「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方~医療機関の皆様へ~」. 日本小児科学会. 2024-09-02.

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ小児科オンラインでご相談ください。

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