最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
双子・三つ子とわかった瞬間の驚きは忘れられませんよね。他の人とは一味違う妊娠・出産を経験し、お子さんが病院に長い間入院して家族みんなで頑張ったご家庭もおありだと思います。いよいよ病院から退院するとなると、いろいろな疑問が湧いてきますよね。双子育児で日々試行錯誤している小児科医が解説します。
出産前に必要なものは準備しておきましょう
退院直後に双子・三つ子を連れての外出は不安の多いことだと思います。ちょっと足りないものを買い足しに外に出かけたいと思っても、お子さんを自宅に置いていくわけにもいきません。出産前に必要と思われるものを買い揃えておくことをお勧めします。
(1)お子さんが着る服は人数分プラスαで多めに準備しておくと良いです
双子・三つ子育児では、お世話に忙しく、洗濯物を思ったように洗えないことがよくあります。新生児のお子さんは吐き戻しで服を汚すことが多いので、安価なものをたくさん準備しておいた方が楽です。
(2)完全母乳の計画であったとしても、粉あるいは液体ミルクを準備したほうが無難です
新生児期は、赤ちゃんは2-3時間に1回授乳が必要です。双子・三つ子の場合、それぞれのお子さんに授乳のタイミングがあります。タイミングが悪いと、1時間おきに誰かを授乳していることもしばしばです。完全母乳は不可能ではありませんが、双子・三つ子では混合あるいはミルク育児とし、家族が授乳を手伝えるようにした方が現実的です。なるべく母乳を与えたい場合は、定期的に搾乳し、家族が母乳を与えられるようにするのがお勧めです。
(3)哺乳瓶は多めに準備、母乳の保存やミルクの作り置きの方法を事前に調べておくと便利です
哺乳瓶を洗うことは、忙しい育児で負担のかかりやすいものです。可能な限り哺乳瓶は多めに準備し、夜などにまとめて洗うと家事の負担が軽くなります。搾乳した母乳を冷蔵・冷凍したり、粉ミルクを朝作り置きし冷蔵することで、負担が減らせます。母乳・ミルクの保存方法を事前にチェックしておきましょう。
母乳の保存方法については、産婦人科オンラインジャーナルの「教えて!搾母乳の正しい保存方法とは?」も参考にしてください。
(4)最低でも1つ、安全なベビーベッドを必ず準備してください
大人が調理をしていたり、トイレに行ったり、お風呂に行ったりと、子どもから目を話さなければいけない瞬間って誰にでもありますよね。双子・三つ子の場合は特に、一瞬目を話した隙に予想しないことが起こることもしばしばです。ソファに子どもたちを寝かせて少し目を離したら、片方の子どもがもう片方を押してソファから落ちるということも起こりえます。双子・三つ子育児に限りませんが、目を離す時には必ず安全なベビーベッドに寝かせるようにしましょう。
(5)抱っこ紐かベビーカーかの選択はお住まいの状況に合わせてください
2人用抱っこ紐にすべきか、双子用ベビーカーにすべきか、あるいは1人用ベビーカー+1人用抱っこ紐にすべきか、迷いますよね。双子用ベビーカーは便利ですが、その幅広さゆえに、バスの入り口・電車の改札口・階段の多い地域などでは苦戦することがあります。お住まいの地域で双子用のベビーカーが使いやすいかどうか吟味してから購入した方が良いでしょう。また、2人用抱っこ紐は一見便利そうに見えますが、お子さんはすぐに成長して重くなり、2人を同時に抱っこすることがすぐに難しくなります。そういった点も考慮して購入されると良いかもしれません。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
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(小児科医 高城大治)