最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
長い妊娠期を経て、ようやく待ちに待った赤ちゃんとの対面!おめでとうございます。
お酒が好きなお母さんの中には、妊娠中お酒を我慢することが辛かった方もいるでしょう。「赤ちゃんは無事に産まれたし、ちょっとぐらいお酒を飲みたいな」と思うお母さんは多いかもしれません。
「授乳中は絶対にお酒を飲んではいけないの?」そんなお母さんのご質問にお答えします。
飲まないのが一番安全!
でも”一定量”、”授乳2時間以上前”であれば比較的安全です
この記事は、授乳中の飲酒を推奨するものでは決してありません。あくまでも、授乳中も飲酒はしないほうがお子さんのためには最も安全です。
しかし、一定量のアルコール摂取であれば授乳中の赤ちゃんに影響がないと米国疾病対策予防センター(CDC、文献1)は声明を出しています。
では”一定量”とはどの程度でしょうか?
1日に摂取する総量として、
- アルコール度数5%のビール360ml以下
- アルコール度数12%のワイン150ml以下
- アルコール度数40%のウイスキー45ml以下
で、かつ授乳2時間以上前であれば特に安全です。
飲酒後の母乳を捨てる必要はありません
「お酒を飲んだあとの母乳にはお酒が含まれているのではないか?搾乳して、少し母乳を捨てた方が良いのか?」というご質問をいただきます。
母乳を捨てる必要はありません!
お母さんの母乳のアルコール濃度は飲酒後30分から1時間がピークになります。
母乳内のアルコール濃度は血液中の濃度と関係があり、血液中の濃度が下がれば、母乳のアルコール濃度も下がっていきます。つまり、酔いが覚めれば母乳中のアルコールも自然と消えます。
一定量の飲酒後2時間空けて母乳を飲ませるのであれば、いつも通りそのまま授乳してくださいね。
長い子育て、楽しみも必要
妊娠前はお友達と飲みに行くのが好きでしたか?旦那さんとお酒を飲むのが好きでしたか?
お酒が好きな人にとっては、いくら子どものためとはいえ、禁酒は辛いですよね。
ちょっとお酒を飲んで息抜きをしたいなという時は、上のルールを守ってさえいただければ、安全に飲んで授乳できます。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
小児科オンラインはこれからも子育てに関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 高城大治)