赤ちゃんの血便!こんな時どうする?

公開日: 2025年8月25日

おむつ替えをしたら、便に血がついていた!そんなとき、驚いてしまいますよね。「考えられる原因は?」「病院に行ったほうがいい?」と心配になる方も多いでしょう。

この記事では、赤ちゃんの血便の原因と、受診の目安についてわかりやすく解説します。

便に混じった血の色から原因が見えてきます

便に血が混じったときは、その血の色が診断のヒントになります。

鮮やかな赤色であれば肛門近くからの出血、黒色であればもっと上部の胃や十二指腸からの出血が疑われます。

肛門近くからの出血の原因としては、
① 便秘などの物理的刺激による裂肛(れっこう:きれ痔)や痔核(じかく:いぼ痔)
② リンパ濾胞増殖症(リンパろほうぞうしょくしょう:腸管にあるリンパ組織が増殖し、軽い刺激で一時的に出血する、赤ちゃんによく見られる現象)
③ 腸重積や腸炎による大腸からの出血
などが考えられます。

一方、黒色の血便は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの出血で起こることが多いですが、赤ちゃんでは非常にまれであり緊急性が高いことが多いです。

また、同じくまれですが、重症のアレルギーでも血便を伴うことがあります。

血便に見えても、血ではないこともあります

血便だ!と思っても、すべてが血液とは限りません。

人参やトマト、スイカなどの赤い食べ物や野菜ジュースを飲んだ後には、血便のように見える赤い食べ物のカスが混じった便が排泄されることがあります。青汁や海苔を食べた後や、鉄剤の内服中は、真っ黒の便が出ることもあります。

また薬剤による影響として、セフジニルという抗菌薬では、赤色便がみられることがよく知られています。

危険な出血のサインと病院受診の目安

大切なことは、本人の状態と出血の量・続く時間です。下痢や発熱、腹痛などの症状がある場合は、腸重積症や腸炎など緊急対応が必要な病気の可能性があるため、夜間や休日でも受診が必要です。

また、症状がなくとも、黒色便が出る、1回の出血量が多くおむつ全体が血で染まる、出血量や頻度がどんどん増えていく、1週間以上出血が続く、といった場合にも受診を検討しましょう。

受診の際には、便を写真に撮るか、実際におむつを持参すると診断の助けになります。また、内服薬や食べたものなども医師に伝えるようにしましょう。

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ小児科オンラインでご相談ください。

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