最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
1歳半健診などで、母乳に栄養がなくなるから卒乳したほうがいい、母乳を飲み続けていると虫歯になる。そんな話を聞いて母乳をいつまでいいのか悩んでしまうお母さんは多いと思います。今回は、卒乳の時期、母乳と虫歯の関係についてお伝えします。
卒乳の時期は赤ちゃんに決めてもらう
ご家庭のご都合や、お母さんと赤ちゃんの体調に問題がなければ、何歳までに卒乳しないといけないという決まりはありません。母乳育児の原則に則り、「赤ちゃんが欲しがるだけ続ける」ことが栄養面のほか精神面でも赤ちゃんの成長にいい影響を及ぼします。お母さんから無理やり卒乳を試みなくても、赤ちゃんが母乳を飲みたがらなくなるタイミングを待つ方法をおすすめします。
母乳は虫歯の直接の原因ではありません
母乳やミルクだけでは虫歯の原因にはなりません。食べ物や甘い飲み物に含まれるショ糖を摂取することで、虫歯菌(主にミュータンス菌)が歯の表面に付着しやすくなり、虫歯になります。
唾液は歯の自浄作用がありますが、だらだら飲みをすることで自浄作用が弱くなります。また、睡眠中は唾液の分泌が減少するため、食べかすなどと母乳が混ざった状態で長時間経過することで、虫歯のリスクが高まります。
きちんと歯磨きをすることで虫歯のリスクは減らせます
歯に食べ物かすがついたまま母乳を飲ませると虫歯になる可能性が高まるので、食べかすを残さない、ということがなによりも重要です。最低1日1回、寝る前に必ず歯をしっかり磨きましょう。
歯磨きをしっかりすることが大切です。歯磨きの仕方については、「子どもが虫歯にならないために知っておきたいこと(1)ー歯みがきはなぜ大事?」「子どもが虫歯にならないために知っておきたいこと(2)ー歯みがきはいつから?どんな風に?」などの記事をご参照ください。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
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(小児科医 太田みのり)