最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
お子さんのうんちのリズムがいつもと違っていて、何となく不機嫌だったり、食欲が落ちていたりすると、もしかして便秘?とご心配になりますよね。(便秘を疑う症状については、「便秘症チェックリストーこんな時は小児科へ」も併せてご覧下さい。)
そんなときはまず「綿棒浣腸」をしてみませんか。ご自宅で簡単にできる綿棒浣腸の方法について解説します。
綿棒浣腸を行う効果的なタイミングは食後30分後
綿棒浣腸は腸の動きが活発になる食後30分後くらいのタイミングで行うと、より効果的です。一度で出ないときは、朝昼夕の毎食30分後に行ってみましょう。綿棒浣腸がくせになることはありませんのでご安心ください。うんちやおならがたまってお腹が張っているときや、何度も苦しそうにいきんでいるときには綿棒浣腸をしてあげましょう。
普通サイズの綿棒を使いましょう
ベビー用綿棒は細すぎて奥まで入れてしまう恐れがあるため使わないようにしましょう。以下のものを用意しましょう。
・普通サイズの綿棒
・ベビーオイル、オリーブオイル、ワセリンなどの潤滑油
・ビニール袋や新聞紙(汚れないように下に敷きます)
・おむつとお尻ふき
綿棒を入れる深さは綿の部分まで(約1.5cm)
肛門を傷つけないように、綿棒を入れる深さに注意しましょう。ただし、あまり浅すぎると効果が出ない場合があるので、綿の部分はしっかり入るようにしましょう。
<方法>
・赤ちゃんを仰向けに寝かせておむつを外します。このとき、おむつの下にビニール袋や新聞紙をしいておくと汚れ防止になります。
・綿棒の先端の綿の部分に、ベビーオイルまたはオリーブオイル、もしくはワセリンを塗ります。
・片手で赤ちゃんの両足を持ち上げ、肛門がよく見えるようにします。
・綿棒を肛門に当てて、円を描くように回しながら、先ほどオイルかワセリンを塗った部分(綿の部分がしっかり入るくらい:約1.5cm)までゆっくり差し込みます。
・肛門の内側の壁をこするようにゆっくり5~6回綿棒を回します。肛門やその周囲を傷つけないようにそっと行いましょう。目安は5分以内です。
・綿棒を抜き、おむつを付けて、お腹に「”の”の字マッサージ」をしたり、両足首を持って膝を曲げ、お腹につけるように押してみましょう。
・うんちやおならが出て、お腹が柔らかくなったらお尻をきれいにしておしまいです。
出ないときは、次の食後に再チャレンジしてみましょう。
何度か綿棒浣腸をしてもうんちやおならが出なくて、お腹が張って苦しそうな時や食欲が落ちている時には小児科を受診しましょう。
綿棒浣腸の効果がない時、市販のイチジク浣腸を使用する場合がありますが、イチジク浣腸はお子さんの体重により使用できる量が決まっているので、用法用量は必ず守りましょう。また、一般的には安全に使用することができるイチジク浣腸ですが、普通の便秘ではない病気が原因で便が出ない場合、症状を悪化させる恐れがあるので注意が必要です。特に3-4ヶ月健診前のお子さんの場合は、使用の前に必ず医師にご相談ください。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
小児科オンラインはこれからもお子さんの消化器に関わる疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 辛嶋涼子)