予防接種をうったところが腫れた際の受診の目安

最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline

予防接種のあと、副反応として接種した部分が赤くなる、固くなる、腫れる、といったことが起きることがあります。とはいえ、実際にお子さんに起こると心配ですよね。

今回は注意点や受診の目安をお伝えします。

※「予防接種の後に、熱が出てしまった場合」については、「予防接種のあとに熱が出た際の受診の目安」をご覧ください。

肺炎球菌、ヒブ、四種混合の予防接種後は腫れやすいとされています

予防接種を受けると、体の中に免疫をつくるための働きが起こります。その反応として、どのワクチンでも接種した部位が赤くなったり腫れたりすることがあります。

肺炎球菌13価(プレベナー13)では、約5-7割の方に、ヒブでは2-4割の方に起こります。四種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ)接種後は、まれに肘を超えて腫れが広がることもあります。2-3日後が腫れのピークとなり、腫れた部分を冷やす薬などで対応することがあります。原則、後遺症は残さずに治ります。

接種当日から3日以内に腫れることが多いです

どのワクチンでも、多くは接種当日、遅くとも3日以内に腫れます。それらの症状は3-4日で自然に治まりますが、固く触れる部分は、縮小しながらも数か月続くこともあります。

基本的には、腫れに対して特別な対応は不要です。強くこすったりしすぎるとひどくなることがありますが、入浴も問題ありません。腫れが強く熱を持っているときには、冷やすと楽になることもあります。

こういうときは受診しましょう

腕全体や、肘や肩を超えて腫れが広がる場合、強い痛みがありそうでお子さんが不機嫌な場合には受診しましょう。特に、四種混合ワクチンの接種後に激しく腫れた場合は、通常の副反応ではない、接種液に対するアレルギー・過敏症の可能性も考えられます。次回からの接種については注意が必要ですので、かかりつけ医と相談しましょう。

 

予防接種の後の副反応として、接種部位が赤くなったり腫れたりすることは、どのワクチンでもよくあることです。心配になるかもしれませんが、多くは自然に軽快します。ワクチンで防げる病気にならないため、または病気に感染しても症状が軽くすむために、予防接種を受けることには大きな意義があります。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

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(小児科医 舟越優

 

 

参考サイト

KNOW★VPD!

一般社団法人日本ワクチン産業協会

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