予防接種のあとに熱が出た際の受診の目安

最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline

予防接種のあと、まれに副反応として熱が出ることがあります。とはいえ、実際にお子さんが発熱すると心配ですよね。

今回は注意点や受診の目安をお伝えします。

※「予防接種の後に、腫れてしまった場合」については、「予防接種をうったところが腫れた際の受診の目安」をご覧ください。

 

肺炎球菌や四種混合の予防接種後は特に熱が出やすいとされています

予防接種を受けると、体の中に免疫をつくるための働きが起こります。その反応として発熱することがあります。

不活化ワクチンである肺炎球菌13価(プレベナー13)の接種後の発熱は比較的多く、37.5℃以上の発熱が約3-5割の方に起こるとされています。四種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ)でも約1-5割の方に起こると報告されています。

また、生ワクチンである麻疹・風疹ワクチンの接種後も、2割程度の方が発熱します。

不活化ワクチンは当日から翌日に、生ワクチンは4-12日後に発熱することが多いです

不活化ワクチンである肺炎球菌13価や四種混合などの場合、多くは接種後当日から翌日以内に発熱します。そのほとんどは1-2日で下がります。

生ワクチンである麻しん・風しんワクチンでは、接種4-12日後に発熱することがあり、同様に1-3日以内に軽快します。

ほとんどの場合、発熱以外の症状はありませんが、お子さんの機嫌が悪くなったり、飲水量・食事量が減ったりすることはあります。脱水症状にならないよう、こまめに水分補給を行い、安静に過ごしましょう。

こういうときは受診しましょう

お子さんの発熱の原因は、ワクチン接種後の全身反応の場合はでない可能性もあります。以下のような場合、重症な感染症などのおそれもあります。

・ぐったりしているとき
・食事や飲水が摂れなくなってきたとき
・意識がもうろうとしているとき
・発熱後、次の日にかけて熱が下がってこないとき

気になる症状がある時は、早めに受診しましょう。

 

予防接種の後の副反応として発熱は比較的よくあることです。心配になるかもしれませんが、多くは自然に軽快します。ワクチンで防げる病気にならないため、または病気に感染しても症状が軽くすむために、予防接種を受けることには大きな意義があります。接種後は、いつもと様子が違うことがないか、体調の変化に注意して過ごしましょう。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの予防接種、発熱に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 舟越優

 

 

参考サイト

KNOW★VPD!

一般社団法人日本ワクチン産業協会

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