最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
大人にもよく起こるしゃっくりですが、生まれたばかりの赤ちゃんがくり返ししゃっくりをしている姿を見ると、「ずっとしていて苦しくないのかな?」と心配になる親御さんも多いと思います。今回は赤ちゃんのしゃっくりについてお話しします。
しゃっくりは横隔膜が何らかの刺激で一時的に縮むことで起きます
しゃっくりは、横隔膜と呼ばれる肺とお腹を隔てる筋肉が、何らかの刺激によって一時的に縮むことで起こります。横隔膜が縮むと、肺の中に勢いよく空気が取り込まれ、それと同時に喉にある声門(声を出すための門です)が閉まり、あの独特な「ヒック」という音が出ます。
赤ちゃんは大人に比べてしゃっくりが出やすいです
生まれたばかりの赤ちゃんは臓器や神経の発達が未熟な部分があるので、元々大人に比べてしゃっくりが出やすいと言われています。それに加えて、母乳やミルクと一緒に空気をたくさん飲み込んでしまったり、便秘でお腹が張っていたりすると、膨らんだ胃や腸が横隔膜を刺激してしゃっくりが出やすくなります。他にも、体温が下がった時やオムツが濡れている時もしゃっくりが出やすいです。
成長とともにしゃっくりの頻度は減っていきます。
赤ちゃんを驚かせてしゃっくりを止めようとするのはやめましょう
しゃっくりが出るのは自然なことなので、無理に止める必要はありません。しゃっくりをくり返していても、合間にきちんと呼吸ができていれば苦しくなることもありません。長く続いていて気になる場合は、以下の方法を試してみてください。
(1)縦抱きで少し前傾姿勢にして、背中を優しくトントン叩く
(2)ゲップをさせる
(3)便が出ていなければ、排便を促す(お腹のマッサージや綿棒浣腸など)
(4)体を温める
(5)おむつをかえる
(6)少量の母乳やミルクを飲ませる
大人のように驚かせたり、うつ伏せに寝かせたりして止めようとすることは赤ちゃんにとっては危険ですのでやらないようにしてください。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
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(小児科医 相澤彩乃)