早産児の発達と予防接種の考え方

最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline

早産や低出生体重でお生まれの場合、発育や発達の目安が母子手帳やネット情報、育児書通りに進まないことが多く、心配になりますよね。

この記事では発達と予防接種の考え方についてお伝えします。体重増加についての考え方は「早産児の体重増加の考え方」をご覧ください。

発達のスピードには個性がありますが、しばらくの間は「修正月齢」で考えましょう

NICU、GCUまたはお産病院退院後の発育や発達の目安は、退院後のフォローの外来や健診でチェックしてもらうことになります。

ご自宅でもしばらくの間はお誕生日から数えた年齢の「暦年齢」と、出産予定日から数えた年齢の「修正月齢」の2つの年齢を目安に考えられると良い目安になりますよ。
退院時に明らかな合併症や障害のないお子さんでも、早産児は運動の発達や言葉の発達の遅れが、のちに目立つことがあります。

また、運動の発達は暦年齢に追いついてきたのに言葉の発達は修正月齢相当であるなど、運動の発達と精神の発達のスピードに差が見られたり、発達のアンバランスさを認めることもあります。ある程度あとから追いついてきますが、その発達過程は一人一人で異なります。

医療機関での早産児の発達の考え方は、出産時の週数によって異なります

退院後のフォロー外来では、しばらくの間、発達の評価は修正月齢で行います。

34週〜36週で生まれた後期早産児の場合、1歳くらいに暦年齢に追いついて、発達の差が認められなくなることが多いです。
34週未満で生まれた場合、暦年齢に追いつくのがもう少し遅い傾向があります。

暦年齢が3歳を超える頃になると、発達評価は修正月齢より暦年齢で行われるようになりますが、28週未満で生まれた場合は、その頃もまだ遅れが目立つかもしれません。

発達のスピードがゆっくりなお子さんは、およそ修正1歳6ヶ月や3歳の時点で臨床心理士による発達検査が行われ、発達が追いつくまで療育などのサポートが必要かどうかの判断の目安にすることがあります。

予防接種は、お誕生日から数えた月齢で行って大丈夫です

予防接種や市区町村の乳幼児健診は、暦年齢で数えた日程で接種していくのが通常です。

体重がどのくらいになってから、発達がどのくらいになってからなどの規定はありません。予防接種は暦年齢でどんどん進めましょう。早産児だからといって予防接種の副反応が強く出るなどということはありません。

一方で、早産児は母体からの免疫移行が少なく、感染症にかかりやすいです。適切な時期にワクチンを受けることで、予防できる感染症は予防してあげましょう。

健診は遅らせることなく受診しましょう

健診の発達に関する質問項目で、お子さんにできることが少なかったり、学年が変わってしまうほどの早産であった場合、お友達とずいぶん発達に差があるように見えてしまうこともありますね。

健診は「できるようになったか?」のテストではありません。発達が追いついていない場合、「どんなサポートが必要なのか?」「様子を見ていて大丈夫なのか?」を判断する場と考えましょう。発達に関する項目ができるようになっていないなどの理由で、健診を遅らせることがないようにしましょうね。

目の前のお子さんは、確実に一日一日発達し発育しています。

同月齢のお友達との差が気になってしまうかもしれませんが、年齢相当に追いつくスピードはお子さんごとに違っています。ゆっくり確実に発達するタイプのお子さんも多いです。できるようになったことを一つ一つ喜び、ゆったりした気持ちで我が子の発達に寄り添ってあげられたらいいですね。

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの成長、発達に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 梶原久美子

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