犬が吠えるような子どもの咳(=クループ)には要注意

hashimoto

お子さんが、犬が吠えるような咳をしたことはありませんか?オットセイの鳴き声のような咳と表現されることもあります。この特徴的な咳が出る状態は「クループ」と呼ばれ、注意が必要です。時間帯としては、夜間や早朝によく起きます。

声門近くがはれて咳の音色が変わります

クループは基本的には風邪の一種です。しかし、なぜ犬が吠えるような咳になるかというと、いつもの風邪とは違う部分がはれるためです。普通の風邪ではのどがはれます。クループの場合、のどよりもう少し下の声門(声を出す部分)の近くが腫れ、空気の通り道が狭くなります。このことで、咳の音色が変わります。楽器の笛が細さによって音色が変わるのと同じ原理です。

急に息苦しくなるかもしれません

クループが要注意な咳である理由も、このはれる場所にあります。普通の風邪でのどがはれるだけでは、息が苦しくなることはまずありません。しかし、声門近くは細い筒のような構造ですので、その部分のはれが一気にひどくなると、空気の出入りが減り、息が苦しくなってしまうことがあります。一気に息苦しくなってしまう危険性があるため、クループは注意しなければなりません。

声を出さないことが大切

クループの自宅での対応で一番重要なことは、腫れの進行を防ぐため、とにかく子どもが「泣かない」「声を出さない」ように落ち着かせてあげることです。クループは軽症であればそんなに心配はありません。病院での治療では、吸入薬を吸ったり、ステロイドの内服薬を飲んだりして声門近くのはれをひかせます。

重症の症状が見られたら速やかに病院受診を

息苦しいほど重症のクループの特徴としては、

・呼吸が浅く速い
・胸と腹の境目をへこませながら呼吸をしている
・呼吸の際にヒューヒュー音がする
・意識がぼおっとしている
・顔色が悪い

などがあります。この場合は緊急性がありますので、夜間でもすぐに病院を受診するようにしてください。

 

 

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(小児科医 橋本直也