熱が続く、いつものかぜと何か違う…「川崎病」とは?(1)どんな病気?診断のポイントは?

「川崎病」という病気をご存知でしょうか?川崎病は、熱が長く続いているお子さんを診察する時、「本当にかぜかな?川崎病ではないかな?」と、小児科医がいつも考えている病気です。なぜなら、川崎病は決してまれな病気ではなく、また、重篤な後遺症を防ぐには早期の適切な診断・治療がとても重要だからです。今回は「川崎病」とその診断のポイントについてお話します。

川崎病はまれな病気ではありません

発熱が長く続き変わった特徴をもつこの病気は、日本の小児科医の川崎富作先生が発見したことから、「川崎病」という名前がつきました。国内で毎年約15,000人のお子さんが新たにかかっており、決してまれな病気ではありません。また、昔に比べて患者さんの数は増えてきています。原因はまだ特定されていませんが、人から人へうつることはありません。主に4歳以下のお子さんがかかり、男の子の方がややかかりやすいとされています。

体中の血管の炎症(火事)によって様々な症状が出ます

川崎病は、「体中の血管で炎症(火事)」が起きる病気です。炎症によって様々な症状が現れます。主な症状は以下の6つです。

(1)熱が5日以上続く
(2)目が赤い
(3)唇や舌が赤い
(4)首のリンパ節が腫れる
(5)手足が赤い、腫れる
(6)発疹

いつものかぜよりもぐったりして不機嫌なことが多いです。BCG接種の痕が赤く腫れたり、腹痛・関節痛・痙攣が出現することもあります。

最も心配なのは心臓の血管にこぶができてしまうかもしれないこと

川崎病で最も心配なのは、発病して10日経った頃より心臓に酸素や栄養を送る血管(冠動脈)に、こぶ(冠動脈瘤)ができ、このこぶが原因で心筋梗塞が起きてしまう可能性があることです。

そのため、川崎病は「冠動脈瘤ができる前に早く診断・治療を行って炎症をしずめる」ことが大変重要です。

早期診断のポイントはご家族と小児科医との連携プレー

川崎病は早期診断が重要とはいえ、子どもがかかりやすい他の病気(主に “かぜ” などの感染症)と似ている症状が多いため、診断が難しいことがあります。そのため、早期診断にはご家族からの情報がとても重要です。

・熱の変化(1日の中で上がり下がりせず、ずっと高熱が続くことが多い)
・様々な症状がいつから出てどのように続いているか

これらの事だけでも診断の大きな助けとなりますが、「いつもの “かぜ” と何か違う」というご家族の勘も大事です。実際に、ご家族が丁寧にお子さんの様子を見て記録し、受診時にお伝えいただいたことで、早く診断がついた方もたくさんいます。川崎病の早期診断のポイントは、ご家族と小児科医との連携プレーです!

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの発熱、心臓・血管に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 園田香里