子どものレントゲン検査の正しい知識

お子さんがレントゲン検査(X線撮影)やCT検査を行う時、保護者の方から様々な質問をいただきます。そのほとんどは小さなお子さんへの放射線による被曝についてです。今回は実施する機会の多いレントゲン検査に重点をおいてお伝えしたいと思います。

放射線検査をしなくても日常生活で放射線を浴びています

人間が普通に地球で生活をしている状態では一年間に約2.4mSv(ミリシーベルト)の放射線を浴びていると言われています。

5歳児の胸部レントゲン検査は1回の放射線量(体内に吸収されるエネルギーの量を指し、正確には実効線量といいます)は0.02mSvです。

つまり、胸部レントゲン検査は日常で生活をしている場合に浴びる約3日分に相当し、その他の放射線検査と比べても低いものです。

胸部レントゲン検査は一般的にはリスクの低い検査です

胸部レントゲン検査は世界中に普及しており、すべての画像検査の40%を占めています。また胸部レントゲン検査の約10%は小児で実施されています。

これらの背景には胸部レントゲン検査の放射線量が低いことだけでなく、簡便性や有用性によるものが挙げられます。

小児科医は不必要なレントゲン検査は極力行いません

そもそもレントゲン検査などの低レベルの放射線検査によって、放射線の副作用によるがんの発症などのリスクがあるという報告はありません。

また、病院では放射線検査に対しては小児科医はできるだけ必要のない検査は控えるようにしています。検査から得られる利益が、副作用の不利益を上回っている場合のみ、検査をするようにしています。また機械や検査技術の進歩などにより放射線量がより低く抑えられるようになってきています。

 

子どもの被曝リスクに関しては、目に見えないものであるため保護者の方が心配されることは当然だと思います。われわれ小児科医も少しでもその不安に対して、正確な情報を提供できるようこころがけています。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの検査に関する情報を発信していきます。

(小児科医 田中俊之