HPVワクチン(1)子宮頸がん予防だけじゃないその効果

最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンに関して、いろいろな情報がとびかっており「どうしたらいいの?」と感じるご両親は多いと思います。この記事では、まずワクチンの効果に関して分かりやすく解説します。

ヒトパピローマウイルスの感染はがんや腫瘍の原因になります

ヒトパピローマウイルス(HPV)は細かく分類すると約100種類以上存在し、その中でも、がんや腫瘍の原因となる悪い種類の感染を予防するのがHPVワクチンの主な効果です。

HPVワクチンは、主に性行為で感染するため「性感染症」の1つとされていますが、やっかいなのが感染しても、がんになるまではほとんど症状が出ないことです。また、皮膚の接触で感染するために、コンドームをつけるだけでは予防できないことが報告されています。

HPVワクチンの4つの効果

HPVワクチンの主な効果は、

(1) 子宮頸がんの発症予防:女性
(2) 子宮頸がんになる前(前がん病変)の発症予防:女性(70~80%減少)
(3) 尖圭コンジローマの発症予防:女性および男性
(4) 咽頭がん(口やのどのがん)の発症予防:女性および男性

の4つがあり、実は欧米では男の子にも接種が推奨されています。

日本では子宮頸がんが原因で毎年3000人の女性が亡くなっており、女性にとっては重要なワクチンです。

 

HPVワクチンは、毎年3000人が死亡している子宮頸がんはもちろん、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関わるその他の病気も予防でき、さらに12~16歳の女の子には無料で定期接種となっています。日本では3回接種が必要なので、お住まいの自治体に確認し、接種できる小児科、産婦人科、内科の施設へ電話で予約をご相談ください。

 

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

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産婦人科医 柴田綾子

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