小学校6年生になったらヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンを受けましょう

お子さんが小学6年生になり、無事二種混合(DT)ワクチンを接種し、「ああ、うちの子の予防接種もこれでやっと終わりね。」と、ほっとひと安心される保護者の方も多いことでしょう。

でも、そのあとにも、忘れないで受けてほしいワクチンがあります。ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンです。

HPVワクチンは無料で接種できるがん予防ワクチンです

HPVワクチンは定期接種ですので、小学6年生~高校1年生相当の女の子は公費(無料)で接種できます。がん予防ワクチンの一種のため、忘れずにぜひ受けていただきたいワクチンです。

HPVワクチンとは、子宮頸がん、肛門がん、陰茎がん、中咽頭がん、尖圭コンジローマ(生殖器のいぼ)の原因となるヒトパピローマウイルス感染を予防するワクチンです。

ヒトパピローマウイルスはごくありふれたウイルスで、生涯に約85%の人が感染するといわれています(1)。ヒトパピローマウイルス感染の大半は無症状で、自然に消滅しますが、持続的な感染を起こすと、子宮頸がんをはじめとした生殖器のがんを引き起こします(2)。

10代の女の子がHPVワクチンを接種すると、これらの疾病を88%減少させるといわれています(1)。

先進国では男性への接種も当たり前に行われており、日本でも2020年12月から男性にも接種できるようになりました(ただし、任意接種)。

HPVワクチン接種による血管迷走神経反射が不安な場合は事前にご相談ください

HPVワクチンは筋肉注射で、接種回数は3回です。

筋肉注射の痛みは皮下注射に比べ少ないのですが、筋肉注射への恐怖心が強い人は、「血管迷走神経反射」といって、接種後に気分が悪くなったり、ふらつきやめまいが起こることがあります。不安な人は事前に遠慮なく医師や看護師にご相談くださいね。

子宮頸がんとヒトパピローマウイルスワクチンについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ産婦人科オンラインジャーナルの記事「子宮頸がんはワクチンと検診でほとんど予防可能な病気です」もご覧ください。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの予防接種、感染症に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 八木由奈

 

 

 

参考文献

(1)Centers for Disease Control and Prevention: Human Papillomavirus (HPV) – Reasons to Get Vaccinated.(2021年9月20日アクセス)

(2)Centers for Disease Control and Prevention: The Pinkbook – Epidemiology of Vaccine-Preventable Diseases – Chapter 11: Human Papillomavirus.(2021年9月20日アクセス)