最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline
赤ちゃんは、気持ちを言葉で伝えることができません。ご両親があれこれ考えて工夫しても、赤ちゃんの言い分がわからずに、ギャン泣きされて途方に暮れることもしばしば。そんな時、赤ちゃんを落ち着かせる方法についてお伝えしたいと思います。
赤ちゃんが泣く理由は大人が考えてもわからないことがあります
赤ちゃんが泣き出すと、ご両親はまず、お腹がすいて授乳の時間かな?おむつが汚れたのかな?暑いのか寒いのかな?どこか痛いのかな?眠いのに眠れない寝ぐずりなのかな?などと考えるかと思います。
こういった理由に対応して泣き止むこともありますが、赤ちゃんの言い分とご両親の対応がずれギャン泣きになってしまうこともあります。ギャン泣きだと、おそらく赤ちゃん本人も訳が分からなくなっていて「ボク、なんで泣いてるのかわからない〜!」と泣いているのかもしれません。
泣き止ませの3原則:縦抱き、縦揺れ、スタスタ歩く
さて、赤ちゃんがギャン泣きし始めたら、大人の胸と赤ちゃんの胸やお腹がピタッと密着するように縦抱きにし、おしりと首あたりを両手でしっかり支えます。反り返って泣いていても頑張って支えましょう。そのまま、早歩きの速さで、その場をスタスタ歩く、またはその場で大きく足踏みをしてみましょう。
これは横抱きではなく、縦抱き(立った姿勢でも座った姿勢でも)にした方が呼吸しやすく、うつ伏せの方が呼吸が安定しやすいという研究、お腹が密着すると落ち着きやすいという研究、縦抱き縦揺れだと心拍数が落ち着きリラックスしやすいという研究結果に基づいています。
歩く速さは、ゆったりゆらゆらではなく、スタスタ歩く感じです。この際、しっかりと赤ちゃんの首から背中を支えるのを忘れないでくださいね。
実はこのことはご両親も本能的に知っていることなのかもしれません。赤ちゃんがぐずり始めると、多くの親御さんは立ってゆらゆらあやしますものね。
泣き止まない、どうしよう?という不安な気持ちがお子さんに伝わることもあります。ギャン泣きしているお子さんを一旦は客観的に見つめ、一呼吸置いてから対応してみるのも大切なことですね。
少し涼しいくらいの室温にしてみましょう
赤ちゃんのギャン泣きは、大人の全力疾走にも相当する体力を使っています。泣いている際には暑いことが多いので、大人にとって涼しいくらいの温度に空調を調節することも大切です。
赤ちゃんは、常に心も体も「成長」しています。この成長には沢山のエネルギーを使うんですね。
赤ちゃんがこうしたら泣き止む!という奥の手のような手段が一つでもあると、ご両親の育児ストレスが多少なりとも軽くなるのではないかと思います。我が子のためのこの世にたった一つの方法を探してみるのもいいですね。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。
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(小児科医 梶原久美子)