赤ちゃんに見られる反射

最終更新日: 2024年4月3日 by syounikaonline

お子さんが産まれてお世話をしていると、突然びくっと手を広げるような動きを見ることはありませんか。これは赤ちゃんに見られる正常な反射の一つです。赤ちゃんは成長の過程でいくつかの反射が出ます。その反射について解説します。

反射とは無意識に筋肉が動く現象

はじめに、反射とは、意識的に動かそうとしていないのに、筋肉が動いて体の一部が動くことをいいます。産まれてから1年ほど、赤ちゃんは様々な反射がみられます。この反射が、出る時期に見られなかったり、逆にでなくなる時期にまだ見られる場合、左右差がある場合、脳や神経に異常がないか確認する必要があります。定期的に行う乳児健診でもこの反射を確認しています。

原始反射は赤ちゃんの生命維持、神経の発達を促すのに必要な動きです

赤ちゃんはお母さんのお腹の中で成長し産まれた後、すぐにお腹の外の環境に合わせることはできません。そのため、初めての環境に適応して生きるために必要な反射があり、原始反射といいます。

その中で代表的なものをいくつかご紹介します。

・モロー反射:仰向けに寝かせて頭を少し上げた状態から急に下げると驚いたように両手を広げて何かに抱きつくような仕草をします。大きな音を聞いたときにもみられます。
・哺乳反射:口の近くに何かが触れるとその方向を向く探索反射や、口に触れたものを吸う吸啜(きゅうてつ)反射があります。この反射で赤ちゃんは産まれた直後から哺乳ができるのです。
・把握反射:手のひらに何かが触れるとぎゅっと握りしめます。
・自動歩行:赤ちゃんは足の裏が平面に触れると歩くように足を動かします。

これらの原始反射は成長の過程(生後3-4か月から1-2歳程度)で脳が発達するに従い消失します。

姿勢反射は一度できるようになると、多くは生涯消えずにみられます

姿勢反射は姿勢を保つために必要な反射であり、生後数週から7-8か月ころよりみられます。

代表的なものをいくつかご紹介します。

・引き起こし反射:仰向けで寝かせた状態で両手をもって引き起こす際、成長とともに頭が体についてくるようになります。
・パラシュート反射:座っている姿勢から横や後ろに倒すときや、両脇を支えた状態で水平を保ち飛行機のような姿勢から頭を下に向けるときに、手を広げて転倒を防ぐような動きをします。
・ランドー反射:腹ばいにして、頭を上げるときは背中と足が伸び、頭を曲げると背中と足が曲がります。(2歳半ころ消失)
・ホッピング反射:立った状態で前後左右に動かすと平衡を保とうと下肢や関節が動き、体を支えます。

 

反射は、わかりやすいお子さんからよく見ないとわからないようなお子さんまで見え方に個人差があります。原始反射の出る時期や消失する時期も多少異なります。

お子さんのお世話をしていて、異常なのではと不安になってしまったら、小児科で気軽にご相談くださいね。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの発達に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 竹下淳子

 

 

 

参考文献

日本小児神経学会:小児神経学的検査チャート作成の手引き.

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