コレクチム軟膏ってどんな薬?

この数年でアトピー性皮膚炎の治療薬は外用薬、内服薬、注射薬など次々と新しいものが発売されています。

今回は2020年から使えるようになった外用薬「コレクチム軟膏」について解説します。

副作用が少なく、長期的に使いやすい薬です

コレクチム軟膏は、外用ヤヌスキナーゼ阻害剤と呼ばれるぬり薬です。
皮膚から浸透して、アトピー性皮膚炎の炎症やかゆみを起こす物質の流れをブロックして、アトピー性皮膚炎の症状を抑えます。

ステロイド外用薬で起こる皮膚が薄くなる、多毛、酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)などの副作用はないのが特徴です。
また、プロトピック軟膏で頻度の多い、灼熱感(しゃくねつかん)などの皮膚の刺激感が少なく、長期的に続けていきやすい軟膏でもあります。

副作用として皮膚毛包炎(ひふもうほうえん)やニキビ、カポジ水痘様発疹(かぽじすいとうようほっしん)などの皮膚の感染症には、注意して使う必要があります。

 

軽症な時や、症状が落ち着いてから再燃を予防する時に使います

コレクチム軟膏の炎症を抑える強さはそれほど強くないので、アトピー性皮膚炎の炎症が軽い、もしくはある程度炎症が落ち着いている場合に適しています。

炎症が強い場合は、まずはステロイド外用薬でしっかりと症状を抑えてから、再燃を防ぐための治療としてコレクチム軟膏に変更して、しばらく継続していく、という使い方をします。

プロトピック軟膏も同じような使い方をすることがありますが、プロトピック軟膏だと刺激感が強くて使いにくい場合はコレクチム軟膏が適しています。

 

ティッシュがはりつくくらい、たっぷりとぬりましょう

 

2〜15歳はコレクチム軟膏0.25%、16歳以上はコレクチム軟膏0.5%を使います。2-15歳でも皮膚の状態に応じて必要ならコレクチム軟膏0.5%を使うことができます。

どちらも1日2回、1回5g までぬることができます。(体格に応じて調整します。1回体表面積の30%までとされています。手のひら1枚がおおむね1%です。)

ぬる量はフィンガーチップユニット(FTU)を参考にしましょう。

コレクチム軟膏は1FTU(人差し指の第一関節まで外用薬を押し出した量)が約0.5g 、大人の手のひら2枚分になるように設計されたチューブです。
必要な量を指にとったら、少しずつ皮膚にのせて、すりこまずに乗せるようにぬりましょう。ティッシュがはりつくくらい、たっぷりとぬるのがポイントです。

(ぬり方は「正しくぬろう!アトピー性皮膚炎の軟膏」を参照してください。)

 

アトピー性皮膚炎の皮膚の炎症はしつこく、見た目の赤みやかゆみが少し落ち着いても、そこで治療をやめてしまうとぶり返してきます。副作用に気をつけながら長期的に治療を続ける必要があります。

症状の経過に応じた、各種治療薬の選択や切り替えのタイミングなどを、主治医の先生とよく相談していきましょう。

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんのアレルギーや皮膚に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 小笠原久子