日本脳炎ワクチンの考え方と接種時期

日本脳炎ワクチンの接種時期について、「標準的には3歳から」とされていますが、生後6か月から接種可能ともあり、いつ接種すればいいか困る場合もあると思います。接種時期について、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

日本脳炎と日本脳炎ワクチン

日本脳炎は、蚊を介した日本脳炎ウイルス感染によって起こる病気です。このウイルスはブタなどの中で増殖します。

日本脳炎の症状としては、最初は発熱・頭痛・嘔吐などで発症することが多く、一部の例ではけいれんや意識の低下などが起こり、そのような重篤な場合には、命を落としたり後遺症が残ったりする確率が高いといわれています。

日本脳炎のワクチンは定期接種になっていて、計4回の接種によって免疫が長く続くと考えられており、日本脳炎の予防に有効です。

標準的には初回接種は3歳から

標準的なスケジュールは以下の通りです。

・1期接種:初回接種については3歳~4歳の期間に6~28日までの間隔をおいて2回、その後の3回目の追加接種については2回目の接種を行ってから概ね1年を経過した時期に接種

・2期接種:9歳~10歳までの期間に1回(4回目)の接種

これは、ほとんどの日本脳炎は3歳以降に発症することが多いことから、記事執筆時点では、1回目の接種は標準的には3歳からとなっています。

日本脳炎のリスクが高い場合は生後6か月から

しかしながら、3歳未満の小児でも日本脳炎を発症するリスクは、(3歳以上よりも少ないですが)ゼロではないとされています。そのため、日本脳炎のリスクが高い場合は、生後6か月以上3歳未満の接種が推奨されています。

日本小児科学会があげている、日本脳炎のリスクが高い場合とは、下記の3つの場合です。

  1. 日本脳炎流行地域に渡航・滞在(アジア諸国など。厚生労働省検疫所FORTHのサイトの下にリスクが高い国のマップがあります。)
  2. 最近日本脳炎患者が発生した地域に居住・滞在
  3. ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域に居住・滞在(国立感染症研究所のサイトでブタの日本脳炎抗体保有状況が確認できます。) 

 

標準的には日本脳炎ワクチンの初回の接種は3歳とされていますが、日本脳炎のリスクが高い地域に居住されているお子さんには、生後6か月からの接種も行われることがあります。上記の接種時期については一般論ですので、それぞれの地域・医療機関などで接種時期の推奨が異なる可能性もあります。
上記に該当する場合は、生後6か月からの日本脳炎ワクチン接種が勧められています。

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

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(小児科医 北野 泰斗