抗菌薬を正しく内服できていますか?

公開日: 2026年5月18日

病院を受診すると、抗菌薬が処方されることがあります。抗菌薬は、一般的には抗生物質とも呼ばれ、細菌をやっつけて体を守る大切な薬です。

ただ、使い方を間違えてしまうと十分な効果が得られなかったり、副作用や耐性菌といった問題につながったりすることがあります。

今回、抗菌薬を内服する際に、ご家庭で特に注意していただきたいポイントを3つにまとめました。

自己判断で中断したり、残薬を使わないことが大切です

抗菌薬は、症状がよくなってきたとしても、医師から指示された日数は最後まで飲み切ることが基本です。途中でやめてしまうと、原因となる細菌をやっつけきれず、症状がぶり返したり、治りきらなかったりすることがあります。

また、以前処方された抗菌薬が残っていても、自己判断で使用することは避けましょう。感染症の原因となる細菌は毎回同じとは限らず、不適切な使用は効果がないだけでなく、耐性菌によって抗菌薬が効かなくなってしまうこともあります。

飲み忘れたときも自己判断せずに対応しましょう

うっかり抗菌薬を飲み忘れてしまった場合でも、2回分をまとめて飲ませることは避けましょう。

一般的には、気づいた時点で忘れた分をできるだけ早く1回分服用します。次の服用時間が近い場合には、1回飛ばして、次から通常の時間に服用することもあります。

ただし、薬の種類や使用状況によって対応が異なることもあるため、迷う場合や不安がある場合は、自己判断せず、抗菌薬を処方した医師や薬剤師に相談することが大切です。

副作用が気になるときは医療機関に相談しましょう

抗菌薬を内服中に、柔らかい便や下痢がみられることがよくあります。軽い場合は、自己判断で内服を中止せず、指示通り服用を続けるのが基本です。

ただし、下痢が頻回でつらそうだったり、オムツかぶれに悩むこともあると思います。場合によっては、薬の種類や量の調整を検討してもらえることもあるため、自己判断で中止するのではなく、まずは医療機関に相談してみてください。

また、脱水が心配なほどの下痢を繰り返したり、激しい腹痛、発疹が急に広がる、皮膚に強いかゆみが出る、息苦しそうな様子があるといった場合には、次の内服をする前に、すぐに医療機関に相談しましょう。

抗菌薬は、正しく使うことで、はじめて十分な効果が得られます。使い方や症状に関して、困ったときや不安なときは、遠慮せず医療機関に相談しましょう。

<参考文献>
・Gerber JS, Jackson MA, Tamma PD, et al.; American Academy of Pediatrics. Antibiotic stewardship in pediatrics. Pediatrics. 2021;147(1):e2020040295.
World Health Organization (WHO). Antimicrobial resistance.
東京都感染症情報センター. 薬剤耐性菌Q&A:決められた時間に抗菌薬を服用することを忘れたときの対応(Q15).
・Albassam A, Hughes DA. What should patients do if they miss a dose? A systematic review of patient information leaflets and summaries of product characteristics. European Journal of Clinical Pharmacology. 2021;77:251–260.

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ小児科オンラインでご相談ください。

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