公開日: 2026年5月18日
お子さんが嘔吐や下痢をすると、「自宅で様子を見てよいのか」それとも「病院を受診したほうがよいのか」と迷うことがあると思います。
多くは胃腸炎によるもので自然に回復しますが、脱水やほかの病気が隠れている場合もあるため、受診の目安を知っておくことが大切です。
受診すべき重要なサインを3つに分けて紹介します。
水分がとれないのは要注意

子どもの嘔吐や下痢の原因としては、ウイルス性胃腸炎が多くを占めます。その場合、2〜3日をピークに徐々に症状が落ち着き、1週間くらいかけてゆっくりと体調が回復することが多いです。
治療の基本は安静と水分補給です。少量ずつでも水分が取れており、嘔吐の間隔が空いてきている場合や、元気があって会話や遊びができている場合には、急いで受診せず家庭で様子をみられることが多いでしょう。
水分補給は、一度に多く与えるのではなく、少量をこまめに与えることがポイントです。一方で、飲んでもすぐに吐いてしまったり、ほとんど水分がとれない状態が続く場合は、受診を考えるサインです。
おしっこが出ないのは脱水のサイン

嘔吐や下痢が続くと、体の中の水分が失われやすくなります。目安として、おしっこが半日以上出ていない場合は、脱水が進んでいる可能性があります。
特に、口の中が乾いている、涙が少ない、ぐったりしているといった様子が見られる場合には注意が必要です。
水分を与えても尿量が増えない場合や、元気がなくなってきたと感じる場合には、早めに医療機関へ相談することを考えましょう。
嘔吐下痢以外の症状に注意しましょう

ぐったりしている、呼びかけへの反応が鈍い、血便が出る、強い腹痛を訴える、高熱が続く、数日たっても症状が改善しないといった様子が見られる場合には、胃腸炎以外の病気が原因となっていることもあります。
このような場合には、医療機関への相談や受診を検討しましょう。特に乳児や基礎疾患のあるお子さんでは、症状が軽く見えても注意が必要です。
嘔吐や下痢は、多くの場合、家庭での対応で回復しますが、脱水のサインや全身状態の変化、嘔吐・下痢以外の症状を見逃さないことが重要です。
ご紹介した3つのポイントに気をつけて様子を見ながら、少しでも心配な変化があれば、医療機関への相談や受診を検討しましょう。
お子さんが胃腸炎にかかったときに役立つ記事を、ほかにも紹介しています。「お子さんが胃腸炎にかかったときに読みたい記事7選」も、ぜひ参考にしてください。
<参考文献>
・Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Managing Acute Gastroenteritis Among Children: Oral Rehydration, Maintenance, and Nutritional Therapy. MMWR Recommendations and Reports. 2003;52(RR-16):1–16.
・Leung AKC, Hon KL. Paediatrics: how to manage viral gastroenteritis. Drugs in Context. 2021;10:2020-11-7.
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