子どもの塩分摂取量〜真夏は水分補給と一緒に塩分補充が必要?〜

私たち大人の食事はどうしても塩分過剰に傾きがちなので、健康のためには塩分控えめが良いと推奨されています。

一方で最近の夏は猛暑の日も多く、「熱中症予防に塩分摂取を!」と真逆のことが言われて、混乱してしまいますよね。

では、赤ちゃんの離乳食や子どもの食事の塩分はどのように考えたら良いのでしょうか?

子どもの食塩摂取量の目安は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」で定められています

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、子どもの食塩摂取量の基準が定められています。

6〜11ヶ月では1.5g未満。
1~2歳では男子3.0g未満、女子3.5g未満。
3~5歳では男子4.0g未満、女子4.5g未満。
6~7歳では男子5.0g未満、女子5.5g未満。
12歳〜大人では男子8.0g未満、女子7.0g未満。

こんなふうに年齢にそって摂取できる食塩の摂取量は増えていきます。

しかし、数値で言われてもイメージがわきにくいですよね。

赤ちゃんや子どもの塩分の実際の目安

具体例を見てみましょう。

母乳やミルクだけの0歳の時期は、余分な塩分を尿に排泄したりする腎臓の機能が未熟なので、推奨される塩分摂取量は非常に少なく設定されています。

新生児や乳児は、多いお子さんで母乳やミルクを1日に1000ml程度飲みますが、1000ml全て飲んだとして、1000mlあたりの食塩相当量は母乳でもミルクでも0.36~0.38g/lになります。

それゆえ、食事として離乳食1回から摂取できる塩分の目安は0.3〜0.35gとなります。

市販の離乳食は1食あたりの塩分量が大体0.1〜0.3g程度におさまっています。

では、手作りする方にとってはいかがでしょうか?

3回食べられるようになった後期食の子を例にしてみると、使える調味料は、食塩で1食あたり小さじ1/30程度(パラパラっとかけるくらいです)、醤油や味噌は小さじ1/4、マヨネーズは9〜11ヶ月ごろで小さじ3/4程度、使用できることになります。

味付けの目安になりますね。

子どもの熱中症「予防」に塩分補充は不要です

赤ちゃんも含め元気なお子さんは、熱中症「予防」は通常は水分補給だけで十分です。子どもは大人よりたくさん汗をかくようにも見えますので、「常に塩分補充が必要か?」と思われそうですが、実はそうではありません。(長時間たくさん汗をかく場合には、その限りではなく、塩分補充も必要です。)

通常の生活や活動では、そこまで体の塩分量が失われることはありません。大人が暑いなと感じたら、のどの渇きを感じる前でも、お子さんにこまめな水分補給を行いましょう。

補給する水分は、母乳やミルクでも、お茶や水でもどれも大丈夫です

いかがでしょうか?今のお子さんの食事、塩分が少なすぎませんか?逆に多すぎませんか?見直す目安になると良いですね。

汗をかきながら戸外で元気に遊ぶことは、子どもの成長にとって大切です。食事と水分補給、バランスをとって楽しみましょう。

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの栄養、代謝に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 梶原久美子