食物経口負荷試験と経口免疫療法は全くの別物です

食物アレルギーのお子さんがいる保護者の方であれば、「食物経口負荷試験」や「経口免疫療法」といった言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

名前は聞いたことがあっても、両者の違いはご存じない方も多いのではないでしょうか。

今回は両者の違いについて解説します。

食物経口負荷試験は、確定診断と食べられる量を評価するための「検査」です

食物経口負荷試験は、食物アレルギーが疑われる食品を実際に摂取することで、症状が出現するかどうかを確認する「検査」です。症状が出現したら、食物アレルギーの確定診断となります。

また、すでに食物アレルギーと診断されているお子さんが食物経口負荷試験を行うこともあります。その場合は、アレルギーがある食物をどれくらいの量まで食べられるのか評価するために行います。

そのため、どれくらいの量まで食べられるようになっているかの確認するために、食物経口負荷試験を、食べる量を変えて、複数回行うことがあります。

経口免疫療法は、アレルギーがある食物を計画的に摂取し続け、耐性獲得を目指していく「治療」です

乳児期に発症した食物アレルギーは、学童期までに多くが耐性獲得(アレルギー症状なく食べられるようになること)します。

しかし、一部のお子さんは、微量でもアレルギー症状が出現し、自然に耐性獲得することが難しい場合があります。そのような場合に耐性獲得を促すための治療として、経口免疫療法が存在します。

経口免疫療法は、食物アレルギーが確定している食物を医師の指導のもとで計画的に摂取し続け、耐性獲得を目指していく「治療」です。アレルギー症状誘発のリスクがあるため、一般診療としては推奨されていません。限られた施設で行う研究的な治療法です。

施設によって方法は若干異なりますが、毎日決められた量を少しずつ摂取していくことで、耐性獲得を目指していきます。

食事指導として、自宅で少しずつ増量するように指示される場合もあります

これまでの病歴や食物経口負荷試験で、ある程度の量を摂取できることが分かっている時は、食事指導として自宅で少しずつ増量していくことを指導される場合があります。

そのような食事指導は経口免疫療法とは呼びません。多くの施設で一般診療として行われます。

 

 

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(小児科医 小林孝輔