子どもの便秘は放っておかないで〜治療の紹介

子どもの便秘は10人に1人かそれ以上と言われています。「受診をしなくてもそのうち治るだろう」と考えられがちですが、実は便秘症のお子さんは、便をするときに とても痛い思いをしたり、苦しんだりしていることが多いのです。

今回は、子どもの便秘症についてお伝えします。

便秘症かどうかの確認については、「便秘症チェックリストーこんな時は小児科へ」も参照してください。

便秘症は放っておくと、だんだん悪くなっていきます

何かのきっかけで便が硬くなり、排便するときに痛い思いをすると、排便するのが怖くなり、「うんちをしたい」と感じても我慢するようになります。すると直腸の中にたまった便は、水分が吸収され、どんどん硬くあるいは大きくなっていきます。そうなると便を出すときにさらに痛みを伴うため、また我慢するようになってしまいます。

この悪循環により直腸にいつも多量の便がたまった状態が続き、便意を感じにくい鈍い腸になり、さらには伸びきったゴムのような腸になってしまいます。鈍く拡がってしまった腸は、数日便がたまってやっと便意を感じるようになり、その頃の便はとても大きくて硬いので、出すのに大変な苦痛をともなうのです。

便秘の悪循環に陥らないよう、必要に応じて薬物治療を行います

具体的な薬物治療としては、まず浣腸などで直腸にたまった便を出し、腸の中を空っぽにします。そして再び便がたまることがないように、便をやわらかくする薬を飲んで毎日便が出るようにします。

便秘症治療には食事・生活リズム・運動も重要です

(1)食事:便の量が増えると大腸を刺激して便の流れが良くなります。便の量を増やすには食事をしっかり食べることですが、このとき食物線維も摂ることが大切なポイントです。

(2)生活リズム:腸管の運動は自律神経が調節しているので、適度な緊張とリラックスした状態をバランスよくつくり、自律神経がうまく働く状態をつくりましょう。

(3)運動:身体を動かすことで排便に必要なお腹の筋肉がきたえられます。

 

いい排便習慣のためには、生活習慣の改善はもちろんですが、適切な薬物治療も必要です。便秘症はぜひ小児科医に相談しましょう。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの消化器に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 古川真弓