子どものスポーツに伴うケガと障害(後編)〜応急処置と予防法〜

子どものスポーツに伴うケガと障害(前編)〜原因と受診の目安〜」では、症状から考えられる痛みの原因や病院受診の目安について解説しました。

後編では、スポーツに伴うケガの応急処置や障害の予防法を紹介します。

ケガの応急処置はRICE(安静、冷却、圧迫、挙上)処置

スポーツ中にケガをした時は、はれや痛みを和らげるために、ケガをした部分を動かさず、冷やしたり、出血していれば押さえることが大切です。ケガの部位を心臓より高くするとはれにくく、それによって痛みも抑えられます。

「安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)」を英語にした頭文字をとりRICE(ライス)処置といわれます。

スポーツをするときは氷、アイスバックもしくはビニール袋、包帯とテープ、テーピングなどを用意しておくと万全ですね。

しかし、頭・首・背中を強く打った場合や、出血が多い場合、けいれんや反応が鈍いなどの意識障害がある場合はすぐに救急車を呼びましょう。骨折や脱臼と思われる場合も、動かさず救急車を呼んだり受診するようにしましょう。

突き指や捻挫(ねんざ)はRICE処置をして受診しましょう

突き指はその名前の通りボールなどで指をついた時に起こり、軽いものは冷やして固定するだけで改善します。

また、足首に多い捻挫も、軽いものであれば冷やしてテーピングするだけで治ります。2週間程度でスポーツに復帰できるでしょう。

しかし、同じ場所を何度も捻挫することがありませんか。そんな場合は腱断裂など重篤なケガがあって関節が不安定になっているのかもしれません。一度診察を受けるようにしましょう。

突き指や捻挫といったありふれたケガでも、指先が曲がったままであったり、体重をかけられないくらい痛い、はれがひどい、皮下出血(あざ)がある場合は、骨折していることもあり注意が必要です。

無理に引っ張ったりもんだりせず整形外科を受しましょう。

障害の予防にウォーミングアップ、ストレッチ、セルフチェックが大切です

スポーツの前後には筋肉をあたためるウォーミングアップと、気持ちや心肺機能を落ち着けるクールダウンをそれぞれ20分以上行いましょう。ストレッチは運動する時だけでなく、1日に数回行って体の柔軟性を保ちましょう。

スポーツの前には痛いところはないか、動かしにくさはないかセルフチェックをしましょう。

  • ひじは伸びきるか、曲げたとき指が肩につくか
  • ひざは痛みがないか、うつ伏せで寝て、かかとがおしりにつくか
  • 腰は反らして痛みがないか

それぞれ確認してみてくださいね。

動かしにくさや痛み、左右差があれば誰でも構いませんので相談し、必要であれば受診するようにしましょう。

 

スポーツは楽しいだけではなく、心身を健康に保ち、仲間とのコミュニケーションなどを通じて社会生活を活発にします。安全に行い生活を豊かにしましょう。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

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(小児科医 金澤結