離乳食での卵の食べ進め方

最終更新日: 2024年2月15日 by syounikaonline

お子さんの離乳食で初めての食べ物をあげる時、アレルギーが起きないか心配になる事はありませんか?今回は、小さいお子さんの食物アレルギーで最も頻度が多い「卵の食べ進め方」についてご紹介します。

まずは固ゆでの卵黄から始めましょう

生後5、6ヶ月頃から離乳食を始めて、お粥、すりつぶした野菜が食べられるようになり、白身魚、豆腐などのタンパク質を始める段階になったら、卵黄を開始しましょう。

20分程度しっかりゆでた卵の卵黄だけを取り出して、離乳食のスプーン1杯分くらいあげてみましょう。ゆで卵黄を準備する際、卵白の成分が卵黄に溶け出して移ってしまう事がありますので、ゆでた後の卵黄はすぐにとりわけます。湯冷ましでのばしたり、お粥に混ぜてあげるとお子さんが食べやすいでしょう。その後少しずつ増やして1/2〜1個まで食べられる事を目指します。

次に固ゆでの卵白を試しましょう

卵黄が食べられたら、次は卵白を食べ始めましょう。卵黄と同じようにしっかり20分程度ゆでた卵の卵白を離乳食のスプーン1杯分あげて下さい。問題なければ徐々に増やしていきます。固ゆでの卵白を十分に増やせたら、全卵を使って両面をしっかり焼いた薄焼き卵やポロポロになるまでしっかり火を通した炒り卵を試してみましょう。卵は、生や半熟の状態だとアレルギー症状が出やすいため、加熱が十分でない厚焼き卵やスクランブルエッグは早い段階では不適切です。必ず火をしっかり通したものをあげるようにして下さい。

厚生労働省が発表している「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では生後5、6ヶ月から離乳食を開始し、離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)に卵黄1個〜全卵1/3個程度、離乳後期(生後9~11ヶ月頃)に全卵1/2個程度、離乳完了期(生後12ヶ月〜18ヶ月)に全卵1/2〜2/3個程度摂取できる事を目標としています。目安ではありますが、参考にしてみてください。

遅らせることなく推奨の生後5、6か月から卵を食べ始めましょう

アレルギーを恐れて卵の開始を遅らせても、アレルギーを予防することはできません。卵は栄養が豊富な食材ですので、適切な時期に開始する事が重要です。万が一、卵を食べたあとに蕁麻疹がでる、咳がでる、吐いてしまうなどアレルギーかなと思う症状があれば、一度卵を食べるのを止めて、小児科でご相談下さい。

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからも離乳食、アレルギーに関わる疑問を解決するために情報を発信していきます。

(小児科医 五十里裕美

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