6か月未満の赤ちゃんは、ただでさえ便がゆるく、回数も多いので、正常範囲なのか胃腸炎なのか判断がつきにくいことがあるかと思います。今回は、それが心配すべき胃腸炎なのか、それとも赤ちゃんにとって普通の便と捉えて良いのか、考え方の基本をお伝えします。
続きを読む橋本直也
感染症にかかりたくないのはみなさん共通の願いだと思います。その中で、お子さんにできる限りのことはしてあげたいというお気持ちもよくわかります。 今回は、街中でもよく見かけるマスクについてお伝えします。
続きを読む「結局、風邪や胃腸炎にならないためには何をすればよいですか?」という質問をよくいただきます。風邪や胃腸炎のほとんどは、特に後遺症もなく自然とよくなります。しかし、やはりなるべくその頻度を減らしたいというのが親心と思います。「抗微生物薬適正使用の手引き 第三版」(2023年11月、厚生労働省)に基づき、風邪や胃腸炎予防に関してご紹介いたします。
続きを読む小児科で吸入を行なったことはありますでしょうか?吸入とは、モクモクと出る水蒸気を吸い込むような治療のことです。耳鼻科の吸入ではなく、小児科で吸入をしたことがあるお子さんは、もしかしたら「気管支ぜんそく」や「ぜんそくの気があるね」といわれたことがあるかもしれませんね。
※本記事では、「気管支ぜんそく」「ぜんそくの気がある」「小児ぜんそく」を便宜的に同じ”ぜんそく”と表現します。
続きを読む自転車の補助椅子にお子さんを乗せることがあると思います。短時間だからいいやと、お子さんにヘルメットを着用させずに乗せてしまったことはありませんか?(本記事は2024年4月15日に一部表記を修正しました。)
続きを読む蚊に刺されは何故かゆく腫れるかご存知でしょうか?理由は、蚊の唾液に含まれるたんぱく質へのアレルギー反応です。このアレルギー反応の程度にはお子さんごとの個人差があり、その程度によって反応の強さが変わります。今回は、蚊に刺されの反応の強さ別に対応方法をお伝えします。
続きを読むはいはいが始まる10か月前後のお子さんを育てる方から、「うちの子、はいはいをしません。異常でしょうか?」こんなご質問をいただくことがあります。麻痺や筋肉の緊張が原因である場合を除いて、はいはいをしないこと自体は成長発達において異常ではありません。そして、もしそのお子さんが座ったまま前にずって移動していたら、「シャフリングベビー」かもしれません。
続きを読む「リンゴ病」をご存知でしょうか?頰がリンゴのように赤くなることが特徴的な感染症の一つです。伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)とも呼びます。年長児を中心に子どもが多くかかります。広い意味では、風邪の一種です。ヒトパルボウイルスB19というウイルスへの感染で発症します。子どもが感染した場合、重症になることはまずありません。特効薬や予防接種もありません。
ただし、妊娠中の方は注意が必要です。
続きを読む特に思い当たるきっかけもなく急にお子さんにじんましんが出て、「あれ?何かアレルギーのある食べ物を食べたかな?」と心配されたことはありませんか?実はお子さんのじんましんで最も多いとされている原因は意外なものなのです。
続きを読むワクチン接種後に発熱などお子さんの体調変化があると心配になると思います。しかしそのほとんどは重症化することのない副反応です。インフルエンザの予防接種は何十年も安全に行われており、基本的には心配することなく受けることが可能です。
蚊に刺されに困ることも多い季節となりました。虫除け剤を正しく使用して、虫刺されによるストレスがないようにしたいですね。現在、国際的に効果が認められ、厚生労働省のウェブサイトに記載のある虫除け剤の成分として「ディート(DEET)」と「イカリジン(ピカリジン)」の二種類があります。それぞれについてお伝えします。
発熱を伴う風邪で小児科にかかったあと、「解熱薬の使い方を聞き忘れてしまった」ということはありませんか?今回は、解熱薬によって期待できる効果、また一般的な使い方に関してお伝えします。
時折ニュースでも取り上げられる「麻疹」(ましん、通称「はしか」)という感染症に対して漠然と不安を持っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
実はこの感染症、2008年の時点では国内で年間1万人強の感染者がいました。その後予防接種の2回接種が徹底され、感染者数自体は激減しました。
しかし、どうしても国境を超えた人の往来がある現代において、国外から持ち込まれることは防ぎきれません。万が一持ち込まれた場合に、その広がりを最小限に食い止めるためにできることは、子どもから大人までしっかり予防接種をしておくことです。
「ヒトメタニューモウイルス」このあまり耳慣れないウイルスについて知っていますか?このウイルスは、ずっと昔から存在したと考えられていますが、発見されたのは2001年とかなり最近です。その後、外来で簡単に検査できるキットが開発されたため、ヒトメタニューモウイルス感染症と診断される機会が増えています。余計な心配をしないで済むように、この得体の知れないヒトメタニューモウイルスとその感染症についてご紹介します。 続きを読む
「風邪を早く治したいので、抗生剤をいただけませんか?」「念のため抗生剤をいただけませんか?」そんなご要望を外来で伺うことがあります。お気持ちはわかります。お子さんが早く良くなることは小児科医含め誰もが望んでいることです。しかし、風邪に抗菌薬を使うことでそれが達成されるわけではありません。(抗生剤という呼び名のほうが耳慣れているかもしれませんが、正しくは、抗菌薬と呼びます。)