数字で見る「小児新型コロナワクチンの副反応」(2022年11月8日執筆)

生後6か月から接種できる、新型コロナウイルスワクチン。とはいえ、比較的新しいウイルスに対する、比較的新しいワクチンです。本当に打って大丈夫なのかな?など、副反応については心配になりますよね。

今回は本記事執筆時点で公表されている公式情報をもとに、副反応について解説します。
(「子どもたちへの新型コロナワクチン(2022年11月15日執筆)」も参照ください。)

主な副反応は、発熱・痛み・赤みなど

みられた症状としては、下記が報告されています。

【生後6ヶ月〜1歳】(出典1)

  • 機嫌が悪い(47.4%)
  • 食欲が減る(21.5%)
  • 眠そうな様子(23.6%)
  • 打った場所が赤くなる(9.0%)
  • 発熱(7.1%)

【2歳〜4歳】(出典1)

  • 痛がる(29.5%)
  • 疲れやすい(26.6%)
  • 打った場所が赤くなる(10.4%)
  • 下痢(6.5%)
  • 発熱(5.1%)

【5〜11歳】(出典2)

  • 痛がる(74.6%)
  • 疲れやすい(43.2%)
  • 頭痛(29.2%)
  • 筋肉痛(12.9%)
  • 寒気(8.9%)
  • 発熱(6.3%)

他のワクチンでも、発熱や赤みは出ます

では他のワクチンの副反応には、どんなものがあるのでしょうか。

たとえば生後2ヶ月から定期接種になっている、肺炎球菌ワクチンやヒブワクチンについては、下記のように報告されています。

【肺炎球菌ワクチン】(出典3)

  • 発熱 14.2%
  • 打った場所が赤くなる・腫れる 13.6%

【ヒブワクチン】(出典3)

  • 発熱  12.9%
  • 打った場所が赤くなる・腫れる 8.0%

0歳から定期接種で打てるワクチンは他にも様々ありますが、「発熱や赤み・腫れなどといった割合が、新型コロナワクチンで特段に高い」という報告は現時点ではありません。

なお小児における、新型コロナワクチン接種後の死亡事例は2例報告されていますが、専門家により検討された結果「死亡した原因が、明らかに新型コロナワクチン接種である」と断定できるものではない、と判断されています。また2例いずれも、重症心身障害児や痙攣重積などの基礎疾患をお持ちのお子さんであったことなどが、厚生労働省の資料にも記載されています。(出典4)

 

副反応の症状がつづく場合は、受診を

お子さんが新型コロナワクチン接種後に発熱した場合については、発熱の程度に応じて解熱剤を使用できることが、日本小児科学会からも示されています

ほとんどの発熱は、ワクチン接種当日〜翌日にみられ、1日ほどで解熱することが多いとされています。熱が高くても機嫌が良く元気であれば、必ずしも解熱剤を使う必要はありません。

哺乳や食事の量が下がってぐったりする、などの場合は、受診を検討してください。

また赤みや腫れについては、冷やすと症状が軽くなる場合がありますただしお子さんが冷やすのを嫌がる場合は、無理に冷やさなくても良いでしょう。
腫れや痛みは、接種当日〜翌日がピークで、徐々に軽減していくのが一般的な経過です。

接種翌日以後も、腫れがひどくなる場合などは、受診を検討してください。

 

 

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ直接ご相談ください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの予防接種に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。(本ジャーナルは2022年11月8日に執筆しました。以降の情報は反映できておりませんのでご了承ください。)

(小児科医 白井沙良子

 

参考文献

出典1:厚生労働省「新型コロナワクチン接種についてのお知らせ」(上記数値は 1回目〜3回目接種後の割合の平均値です。頻度の高い5つの症状を掲載しています。)

出典2:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 特例承認に係る報告書(令和4年8月17日)(上記数値は 1回目〜3回目接種後の割合の平均値です。頻度の高い6つの症状を掲載しています。)

出典3:厚生労働省「令和2年度 予防接種後健康状況調査集計報告書」(上記数値は令和2年度の数値を掲載しています。いずれも0歳〜1歳で計4回接種するワクチンですが、4回の数値の平均値を示しています。)

出典4:第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)「新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注5~11歳用)」(令和4年2月21日から9月29日までの間に報告された事例です。)