
梶原久美子


お子さんが早産、低出生体重児でお生まれの場合、「離乳食をどうしたら良いのか?」という悩みは大きいものです。
修正月齢を目安に離乳食を開始し進めるように、と言われることが多いと思いますが、医学的に一定の基準があるわけではありません。
個々の運動発達や精神発達、「食べるための発達」と言われる摂食への興味は個人差が大きく、一概に修正月齢には沿わないことも多いです。

早産や低出生体重でお生まれの場合、発育や発達の目安が母子手帳やネット情報、育児書通りに進まないことが多く、心配になりますよね。
この記事では発達と予防接種の考え方についてお伝えします。体重増加についての考え方は「早産児の体重増加の考え方」をご覧ください。

生まれた赤ちゃんが早産児、低出生体重児の場合、NICU退院後に様々な不安や心配をお持ちかと思います。早産で生まれても、目の前のお子さんは目覚ましいスピードで発達、発育しているのですが、ご両親が想像していたお産や子育てと違ってしまったことで、心配な気持ちが上回ってしまうことも多いでしょう。
今回は体重増加・発育の考え方について、低出生体重児保健指導マニュアルに沿ってお話ししていきたいと思います。

私たち大人の食事はどうしても塩分過剰に傾きがちなので、健康のためには塩分控えめが良いと推奨されています。
一方で最近の夏は猛暑の日も多く、「熱中症予防に塩分摂取を!」と真逆のことが言われて、混乱してしまいますよね。
では、赤ちゃんの離乳食や子どもの食事の塩分はどのように考えたら良いのでしょうか?

赤ちゃんにとって離乳食を食べるのは初めての体験ですが、親御さんにとっても離乳食をあげるのは初めての体験です。そのため不安や課題を抱えることも多く、親御さんから「本やインターネットに載っている通りにいかないんです」とか「書いてある量よりもっと食べたがるのですが」などの質問もよく聞かれます。今回は標準的な離乳食の回数と量の考え方とバリエーションについてお話しします。


お子さんが指しゃぶりをする姿は可愛らしいですが、インターネットにはデメリットも載っていたりして、心配になることもありますよね。実は指しゃぶりについては、専門家の間でも意見が分かれています。指しゃぶりの年齢ごとの特徴やメリットとデメリットなどについてお伝えします。

赤ちゃんが飲む人工乳(以下、人工乳=ミルク)の量が適切かどうかは、ミルクで育てる保護者の方にとって気になるポイントです。人工乳(ミルク)の缶には赤ちゃんに与えるミルクの量の目安が書いてありますが、我が子がその通りの量を哺乳しないと、途端に不安になりますよね。

前編で離乳食を食べない理由について、食べるための能力の発達に個人差があることと、お子さん本人が食べようとする意欲が十分に湧かないお話をしました。
この後編では、食べようとする意欲を沸かせる「楽しい食事」についてお話ししていきます。

用意した離乳食をお子さんが食べてくれないと、親としては悲しい気分になり、栄養が取れないのではないかと不安になりますよね。
今回は、食べてくれない子の、食べない理由や対処法について、前編・後編にわたってお話しします。
(この記事は2023年2月20日に、一部改訂しました。)

赤ちゃんは、気持ちを言葉で伝えることができません。ご両親があれこれ考えて工夫しても、赤ちゃんの言い分がわからずに、ギャン泣きされて途方に暮れることもしばしば。そんな時、赤ちゃんを落ち着かせる方法についてお伝えしたいと思います。

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中でへその緒を介してたっぷり栄養をもらって育ち生まれてきます。へその緒がついていたおへそは、お母さんと赤ちゃんが繋がっていた証。それはとても神聖な場所ですが、ケアをするには少しだけこわい場所でもあります。
そんな大切なおへその正しいケアの方法を解説します。

すやすや寝ている赤ちゃんはとても可愛らしいですね。赤ちゃんの睡眠環境ではどんなことを注意したら良いのでしょうか?自分で自由に動けない赤ちゃんには、窒息や乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome: SIDS)という特有の怖い病気がありますので、赤ちゃんの睡眠環境は万全を期して整えたいものです。

生まれたばかりの赤ちゃんに母乳やミルクを飲ませるのは一苦労ですよね。飲んだ後のゲップがうまくいかないというお悩みも、ゲップと一緒にせっかく飲んだものを吐き戻してしまうんじゃないかという心配の声も、よく聞きます。

哺乳瓶は赤ちゃんの口に直接触れ、中身のミルクや搾乳は体に吸収されていきます。保護者の方にとって、哺乳瓶を消毒していれば安心のようですが、逆に『消毒はいつまで必要ですか?』と健診で聞かれることもしばしば。果たして何が正解でしょうか?