小笠原久子
アトピー性皮膚炎は乳児湿疹と区別して扱われることがありますが、乳児湿疹は赤ちゃんにおこる湿疹の総称なので、アトピー性皮膚炎も乳児湿疹の一つです。アトピー性皮膚炎の診断に重要なのは次の3つです。
アトピー性皮膚炎の炎症を抑えるぬり薬はステロイド、プロトピック軟膏(タクロリムス)、コレクチム軟膏(デルゴシチニブ)に加えて、モイゼルト軟膏(ジファミラスト)が2022年6月から使えるようになりました。
その特徴と、他のぬり薬との違いについてお伝えします。
続きを読むアレルギーの皮膚テストにはいくつか種類がありますが、即時型のアレルギーの原因を調べる検査として、皮膚プリックテストでははっきりわからなかった場合は、皮内テストを行います。
(皮膚プリック検査については「アレルギーのプリック検査ってどんな検査?」をご参照ください)
即時型の食物アレルギーの診断では、原因として疑われる食物の抗体を持っているかどうかを血液検査で調べます。
しかし、血液検査ではっきりしないときや検査項目にない食物を調べたいときは皮膚プリック検査が役に立ちます。
気管支ぜんそく(以下ぜんそく)では「咳・喘鳴(ぜんめい)を繰り返す、夜間や早朝に起こる、気管支拡張薬が効く、アレルギーの家族歴がある」などの病歴が診断に重要です。
病歴からぜんそくが疑われた場合には、以下の検査をもとに診断をしていきます。
この数年でアトピー性皮膚炎の治療薬は外用薬、内服薬、注射薬など次々と新しいものが発売されています。
今回は2020年から使えるようになった外用薬「コレクチム軟膏」について解説します。
花粉症やアレルギー鼻炎の症状がアレルギーの飲み薬や点鼻薬でよくならない場合、舌下免疫療法というアレルギーを根本的によくする治療があります。
今回はスギ花粉とダニアレルギーの舌下免疫療法についてお伝えします。
牛乳・乳製品や乳を含む加工品は、生活の中で欠かせない食品ですが、乳幼児期の3大食物アレルギーの一つでもあります。完全母乳で、粉ミルクを飲んだことがない、または新生児期に少し飲んでいたけどその後は何ヶ月も飲んでいない、などの場合はアレルギーに注意しながら乳を開始しましょう。
今回は、アレルギーが心配な場合の離乳食〜幼児期の乳の進め方の例と、注意する点を解説します。
*一般的な月齢に応じた離乳食の進め方に加えて注意することとして参考にしてください。
小麦はうどんなどの麺類、パン、揚げ物やシチュー、おかし、調味料など、あらゆる食品で使われる欠かせない食物の一つです。しかし、乳幼児期に食物アレルギーの原因となることが多い食物でもあります。今回は、離乳食〜幼児期の小麦の食べ進め方について解説します。
*一般的な月齢に応じた離乳食の進め方に加えて注意することとして参考にしてください。
鶏卵は、食物アレルギーの頻度が最も高く、離乳食の時期から慎重に進めている方も多いかと思います。鶏卵は加熱をすればアレルギー症状が出にくくなるので、まずは固ゆで卵から開始します。今回は固ゆで卵をある程度食べられることがわかった後、他の卵料理や加工品をどのように進めていくかをお伝えします。
離乳食での最初の卵の始め方については、「離乳食での卵の進め方」を参照してください。
*明らかに食物アレルギーの症状が出たことがある、血液検査でIgE抗体価が高い、アトピー性皮膚炎がある、などの場合は必ず医師の指示のもとで食べ進めてください。
口の中の粘膜に、果物や野菜などの食物が接触することで、口の中がピリピリしたり、イガイガしたりする食物アレルギーを「口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome: OAS)」といいます。花粉のアレルギーが関わって、果物や野菜を食べた時に出てしまう食物アレルギー(PFAS)の症状としてよく見られますが、今回は症状が出た時の対応や注意することについてお伝えします。
両親や兄姉にアレルギーがあると、生まれてくる赤ちゃんもアレルギーになってしまうのではないか、と心配されるのではないでしょうか。何か予防できる方法はないかと考える方も多いでしょう。
今回は食物アレルギーを起こしやすくする要因と予防についてお伝えします。
食物アレルギーがある場合、正しい診断に基づいて原因となる食物を必要最小限の範囲で除去をして(食べないようにして)、アレルギー症状が出るのを防ぎます。しかし、原因食物が含まれていても除去が不要であったり、名前が似ているために紛らわしいものもあります。食物別にアレルギーがあっても食べて大丈夫とされているものを紹介します。
「食物アレルギーがあると、ずっと原因の食物を食べられない?」「アレルギーが治ったかどうやってわかるの?」など先のことが心配になるかと思います。今回は即時型の食物アレルギー(原因の食物を食べて2時間以内にアレルギー症状が出る最も典型的なタイプの食物アレルギー)が「治る」とは何か、について解説します。
食物アレルギーがあると、保育園ではどのような対応をしてもらえるのか?心配なことが多いかと思います。今回は、食物アレルギーのあるお子さんが保育園に入園する際に、保護者の方に知っておいて頂きたいことを解説します。